大連の知人が結婚前に住んでいた家を売ったと聞いた。今はもう一つの新居があるので、自宅としては既にいらなくなった物件。さぞやまとまった金が入り、懐が暖まったに違いない。景気のいい話だ。
と、思っていたら逆だった。個人で貿易商を営んでいる彼だが、今年の春以降は海外へ仕入れに行けなくなってしまった。しばらくは在庫を売って何とかしのいできたのだが、いよいよそれも底をつき、家計が苦しくなってきたのでやむなく家を手放したのだという。商売が回復する見通しは今のところ立っていない。
内需を柱に海外との連携も促進する経済の「双循環」を掲げる中国だが、新型コロナの影響が最も長引いているのはこうした国際ビジネスを手掛ける中小企業だろう。日中間ではビジネス関係者の往来が30日から再開される。海外との循環が早く元通りになればいい。(羊)
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