スマートフォン世界大手の小米科技(北京市、シャオミ)の香港上場企業である小米集団(シャオミ・コーポレーション)が24日発表した2020年第3四半期(7~9月)決算は、売上高が前年同期比34.5%増の721億6,300万元(約1兆1,500億円)、中国の会計基準による調整後純利益は18.9%増の41億2,800万元となった。海外事業の伸びが全体を押し上げ、売上高、純利益ともに四半期ベースで過去最高を記録した。
海外市場の売上高は52.1%増の397億6,900万元で、四半期ベースで過去最高となった。調査会社カナリスによると、第3四半期の小米の欧州市場のスマホ出荷台数は90.7%の大幅増となり、シェアは18.7%で2四半期連続でトップ3に入った。インド市場ではシェア26.1%となり、首位を維持している。
売上高を部門別に見ると、スマホ部門は47.5%増の476億400万元だった。同期のスマホ出荷台数は45.3%増の4,660万台で、売上高、出荷台数ともに四半期ベースの過去最高を更新。カナリスによると、世界のスマホ出荷台数で3位となり、シェアは13.5%に達した。
モノのインターネット(IoT)・生活家電部門の売上高は16.1%増の181億1,900万元。スマートテレビの世界での出荷台数は310万台に上った。家電製品の市場調査を手掛ける北京奥維雲網大数拠科技(AVC)によると、小米の中国本土での出荷台数は7四半期連続の1位、世界では5位を維持した。
インターネットサービス部門の売上高は8.7%増の57億7,200万元で、ファームウエア「MIUI」の月間アクティブユーザー数は9月時点で26.3%増の3億6,820万人に達した。
■4Q自信も供給チェーンの確保に課題
ネットメディアの澎湃新聞によると、小米集団の王翔総裁は第3四半期業績について、「過去数年の技術への投資が実を結び、スマホとその他業務ともに成長軌道に乗っている」と説明した。第4四半期(10~12月)については、今後も発展の余地はあると自信を示しつつ、「サプライチェーン(調達・供給網)の確保には課題がある。第4四半期も大きな調整が必要で、来年まで続くだろう」との見方を示した。
王氏はまた、同日開いたメディア向けの業績説明会で、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)が「栄耀(オーナー)」ブランドを売却すると決定したことについて「われわれの戦略には何の影響も及ぼさない」とコメントした。
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