ここ数日、迷っていた。もういいか。まだ早いか。日本に暮らしていたころは「文化の日」を解禁日にしていたが、デリーは在住歴が浅く、毎年この時期になると考えてしまう。
自宅の物置部屋から電気ストーブを出した。ほんの数週間前までは半袖の陽気が続き、日中は扇風機を回していただけに、もう少し我慢すべきか、というためらいがあった。だが北インドでは冬は駆け足でやって来る。当地特有の石の床は日に日に冷たくなり、立っているだけで足がこわばるほど。「ディワリ(灯明祭)」も終わったことだし、と言い訳をして、ストーブのスイッチを入れた。
文化の日を境に出していた暖房器具は、どんなに寒くても「こどもの日」までには片付けると決めていた。当地ではどうしようか。春の大祭「ホーリー」までにはしまわなければ。部屋にともったストーブの赤い光を眺めて考え始めている。(成)
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