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大韓航空がアシアナ買収へ 業界再編必至、実現には課題も

韓国フルサービスキャリア(FSC)の大韓航空は16日、経営再建中のアシアナ航空を買収すると発表した。国内1位と2位の合併により、グローバルトップ10の航空会社が誕生することになる。また、両社傘下の格安航空会社(LCC)3社も段階的に統合されるなど業界再編が予想される。ただ、今回の買収への反対意見や公正取引委員会の承認など、クリアすべき課題は多い。

買収金額は1兆8,000億ウォン(約1,700億円)。大韓航空は2021年6月末をめどに、アシアナ航空が発行する1兆5,000億ウォン相当の新株を引き受ける。これによりアシアナ航空株63.9%を取得して筆頭株主となる見通しだ。大韓航空はさらに、アシアナ航空の3,000億ウォン相当の永久債も引き受ける計画。

大韓航空はこれらの買収費用を捻出するため、21年初めに第三者割当増資を通じて2兆5,000億ウォンを調達する。韓進KALは、政府系銀行で、アシアナ航空のメインバンクであるKDB産業銀行から8,000億ウォンを調達して、大韓航空が発行する新株などを引き受ける。大韓航空はこれらの資金を活用し、買収前のアシアナ航空の資金繰りをサポートしていく。

買収手続きが完了すれば、グローバルトップ10に入る「国策航空会社」が誕生する。産業銀行が引用した国際航空運送協会(IATA)のデータによると、19年の旅客と貨物の輸送実績は大韓航空が世界19位で、アシアナ航空は29位。単純合算では7位に浮上する。

産業銀行は、仁川空港の発着枠を拡大するほか、地方空港を発着する路線も拡張して地域経済の活性化にも貢献したい考えだ。

■LCC統合など業界再編

大韓航空とアシアナ航空の2社が傘下に抱えるジンエアー、エアソウル、エアプサンのLCC3社に関しても、段階的に統合を進めていく方針だ。

産業銀行はさらに、航空産業全般の競争力強化にも注力する構え。大韓航空とアシアナ航空の統合と同時に、両社の航空機の整備・修理・分解点検(MRO)部門を分割・統合して、新会社を設立する計画という。

韓国メディアによると、防衛産業を手掛ける韓国航空宇宙産業(KAI)とハンファグループで航空部品を製造するハンファエアロスペースが新会社に出資する案も含まれている。

■苦肉の策に反発高まる

アシアナ航空を巡っては、同社の親会社の錦湖産業がHDC現代産業開発(HDC)に売却する基本合意を19年12月に結んだものの、新型コロナウイルス感染症の流行という状況変化を受けて破談した経緯がある。今回の大韓航空によるアシアナ買収は、HDCへの売却失敗を受けた苦肉の策ともいえるだけに、実現に向けた障害も少なくない。

韓進KALの筆頭株主(17.29%)で「物言う株主」(アクティビストファンド)として知られる地場KCGIは早々に、韓進KALの増資に対して強い反対を表明した。KCGIは韓進KALの経営権を巡り、同社の趙源泰(チョ・ウォンテ)会長と対立関係にある。韓進KALが増資すれば、KCGIが保有する同社株が希薄化し、同社の議決権比率も低下する点を懸念している。

政府が参入を促してきた独立系LCCからも、反発の声が上がりそうだ。例えば、済州航空への売却白紙化により企業存続の危機に陥っているイースター航空は、整理解雇など再建に向けたいばらの道を歩んでいる。

大韓航空がアシアナ航空を合併するには、韓国公正取引委員会(公取委)の承認も必要だ。公取委がアシアナ航空の自力での経営再建は不可能と判断したとしても、血税を使った買収を問題視する可能性があるという。


関連国・地域: 韓国
関連業種: 運輸

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