ミャンマーのアウン・サン・スー・チー国家顧問兼外相が9日、テレビなどを通じた国民向けの演説で、総選挙後に興奮して集会を開く有権者をいさめた。新型コロナウイルスの感染拡大防止策を守るよう求めている。国営紙グローバル・ニュー・ライト・オブ・ミャンマーが10日伝えた。
8日に行われた総選挙後、与党・国民民主連盟(NLD)の支持者らが、最大都市ヤンゴンや第2の都市マンダレーで大集会を行っていることを受けての発言。
スー・チー氏は「過去1~2週間は新型コロナの感染拡大のペースは落ち着いているが、感染収束のためには、さらなる取り組みの強化が必要」と言及。「総選挙の開票結果を皆で共有したいという気持ちになるのは自然なこと」としつつ、感染防止をはかるため大規模な集会を開かないよう求めた。
ミャンマー政府は新型コロナ感染防止策の一環として、30人を超える集会を規制しているが、NLD支持者の集会には1,000人近くが集まり、大声で圧勝宣言を繰り返している。
スー・チー氏はまた、コロナ禍で苦境に陥った貧困層への4回目の現金給付を、週内に開始すると発表。新型コロナの追加的な経済対策を準備していることも明らかにした。また、国内の新型コロナの死亡率は下がってきている、と感染対策の成果を強調した。
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