買い取り専門店「なんぼや」を運営するバリュエンスホールディングス(東京都港区)は1日、シンガポール中心部に「なんぼやシンガポール店」をオープンした。海外では香港、インドネシアに続く3カ国・地域目の進出となる。日本流のおもてなしサービスを重視しながら、幅広い商品を取り扱う。
新店舗は、中心部サウス・ブリッジ・ロードに出店した。香港のグループ会社バリュエンスインターナショナルが昨年12月に設立した現地法人バリュエンスインターナショナルシンガポールを通じて運営する。
バッグや時計を中心としたブランド品、宝石、貴金属などを取り扱う。日本での店舗運営の経験を生かして香港店を立ち上げたスタッフなどが駐在。日本のおもてなし文化を取り込んだ買い取りサービスを展開する。
シンガポールでは既に質業を展開する企業があり、商品のリユース(再利用)に対する理解が得られやすい半面、既存業者はバッグや時計など限られたジャンルに対応しているのが現状だ。「なんぼや」は幅広い商品に対応して成功した香港の事業モデルを横展開することが可能と判断し、シンガポールでの出店を決めた。
海外ではこのほか、8月末にインドネシア・ジャカルタに東南アジア1号店をオープンしている。
バリュエンスグループは、中期経営ビジョンで2025年8月期までに海外買い取り拠点を30店まで増やし、連結売上高1,000億円を達成する目標を掲げている。実現に向け、各国拠点で自社オークションに参加するパートナーの開拓を本格化する方針だ。
バリュエンスインターナショナルシンガポールは、東南アジアでの買い取り強化やパートナー開拓に加え、インドなどの南アジアやオセアニア地域でもパートナー開拓やオークション委託出品受け付けの拠点として機能させる。
バリュエンスホールディングスの広報担当者はNNAに対し、「今後は現地消費者のリユースに対する需要を探りながら、シンガポール、インドネシアでの追加出店や、他の東南アジアの国での出店を検討する」と述べた。
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