先週末は安倍晋三首相の突然の辞任発表に驚かされた。発表翌日のタイ英字紙もこのニュースを一面で扱うなど、当地でも関心の高さをうかがわせた。
2012年に民主党から政権を奪回し、7年8カ月にわたり政権トップを担ってきた安倍首相。個人的にはその期間の大半を日本以外で過ごしてきたため、良くも悪くも安倍政権の政策を肌で感じる機会は少なかった。
だが、東日本大震災からの復興に始まり、米トランプ政権の誕生、米中貿易摩擦の激化、消費税増税、令和への改元、そしてコロナ禍と、まさに激変の時代であった。持病の悪化を辞任の理由に挙げているが、在任中1日として気が休まる日はなかったのではないかと推察する。
07年の第1次安倍政権の退陣は、その後に繰り返された短命政権の端緒となった。次はどんなリーダーを迎えることになるのか。遠いタイの地から注目している。(須)
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。