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【NNA景気指数】ベトナム 2020年第3四半期予測

NNA景気指数=NNA景気状況指数(NNA CI)とNNA景気動向指数(NNA DI)により構成される。
NNA CIは景気の量感(景気の山、谷等)を表し、NNA DIは景気の方向性を示す。
両指標ともNNAのベトナム経済に関する記事をセンチメント分析するとともに、マクロ指標と組み合わせて算出している。
NNA DIでは最新月を含めた過去3カ月におけるDIの平均値により、以降3カ月の景気の状態について判断している。判断基準は下記の表によっている。

NNA景気指数=NNA景気状況指数(NNA CI)とNNA景気動向指数(NNA DI)により構成される。 NNA CIは景気の量感(景気の山、谷等)を表し、NNA DIは景気の方向性を示す。 両指標ともNNAのベトナム経済に関する記事をセンチメント分析するとともに、マクロ指標と組み合わせて算出している。 NNA DIでは最新月を含めた過去3カ月におけるDIの平均値により、以降3カ月の景気の状態について判断している。判断基準は下記の表によっている。

■主要経済指標が回復示す

・上期GDPはプラス成長維持

・輸出は6月に持ち直す

・自動車含む内需への期待大

・米中摩擦で越への生産移管も

<経済アナリストの目>

ベトナムは、中国の状況を見て比較的早期から新型コロナウイルス感染症の拡大防止に取り組み、これまでのところ死者をゼロに抑え込むなど、大きな成果を上げている。厳しい渡航制限や感染経路の徹底追跡、濃厚接触者の迅速な隔離など、各種対策の成果であると高い評価を受けている。こうした状況を踏まえて政府は、4月22日に移動自粛などの措置の解除に動いている。

景気の状況を表すNNA CIは、2月以降連続して低下し、4月に94.5という最低水準を付けた。2月から10ポイント近い下落幅となった。その後4月以降は上昇に転じ、6月には101.8まで回復した。NNA CIの指標によると、ベトナム経済は4月に底を打ち、上昇に転じたことがうかがえる。

景気の先行きを表すNNA DIは、4~6月の平均で44%、この指標は20年第3四半期(7~9月)については「横ばい」という見通しとなる。ベトナムのNNA DIは記事センチメントを含む7つの主要経済指標が3カ月前と比較して改善しているかどうかを見ている。5月のNNA DIは3カ月前と比較して全ての指標が悪化する0%を付けた。DIが0%になるのは3月に次いで2回目である。ただ、6月には全ての指標が改善していることを示す100%となった。

4月に各指標が底を打った結果、6月以降は各指標の改善が期待されるため、DI指標も改善する可能性が高い。ベトナム経済は、第3四半期には回復の方向をたどるであろう。

NNAの記事は産業別の経済動向を鮮明に捉えている。20年上半期の外国人訪問者は前年同期比55%減の375万人となった。ベトナムは感染症対策で外国人の入国を全面禁止し、ビジネス特例のみ入国を許可しており、観光業は大きな打撃を受けた。

1~6月の輸出額は前年同期比1.6%減、鉱工業生産指数は2.8%上昇した。ベトナムも4月には経済活動が停止する事態に見舞われたが、1~6月で通算すると減少幅は比較的限定的であることが分かる。

ベトナムの20年第2四半期の国内総生産(GDP)成長率は0.36%で、大方の予想に反してプラス成長を維持した。成長率を部門別に見ると、サービス業がマイナス成長となったが、農林水産業と工業・建設業が経済成長を支えた。年後半に経済再開が順調に続けば20年通年では3%程度の経済成長が可能ではないか、とする見通しも出てきている。

日本格付研究所 チーフアナリスト 増田 篤

<ベトナム編集部の目>

周辺国がマイナス成長に落ち込む中、ベトナムの上半期のGDP成長率は1.8%と、プラスを確保した。外需と内需の復調が予想以上に速く、7月以降の経済回復に期待が持てる。

外需では、輸出の前年比での減少幅は小さくなってきている。4月の輸出額は前年同月比3.5%減、5月は15.5%減だったが、6月は2%減と持ち直した。1~6月も1.1%減にとどまり、すでに底を打った雰囲気がある。

ベトナムに拠点を置く各メーカーに話を聞くと、国内で新型コロナウイルス感染症の影響がピークになった3月や4月時点でも生産を停止したのは数日程度で、その後は基本的には生産を継続していたという企業が多い。サプライチェーンの見直しや修正を加えたことで、原材料の調達も現時点ではコロナ以前とほぼ変わらないとしている。そのことを裏付けるように、鉱工業生産指数(IIP)も4月のマイナス10.5%、5月のマイナス3.1%から、6月には7%のプラスに戻している。

内需の回復も目立ってきている。6月単月の小売売上高は、前年同月比5.3%増の431兆260億ドン(約2兆円)。1~6月でも前年同期比0.8%減にとどまった。外国人の入国制限を継続していることで、観光業は前年比50%以上減っているが、小売りを中心に全体としては上向きになっている様子が見えた。現地の企業はコロナ後に内需を取り込む動きを強めており、今後も伸びが期待できる分野だ。

顕著になってきたのは、自動車販売の底打ちだ。1~6月の販売数は前年同期比30.6%減と大きく減少したが、6月単月では前年同月比12.8%減にとどまった。5月の30%減、4月の44%減からは減少ペースが緩やかになっている。特に、6月はホンダや三菱自動車に加え、シェアは小さいものの商用車を主力とするスズキやいすゞ自動車、日野自動車といったメーカーが前年比でプラスとなった。1~6月でも、スズキ、いすゞ、日野はプラスとなった。

新型コロナの第2波が世界で起きれば外需にリスクはあるものの、通年の経済成長率は前年比3.5~4%程度には持ち直すと見られている。また、コロナ後に厳しさを増すと予想される米中摩擦の影響で、ベトナムへの生産移管の波が再び押し寄せる可能性もある。第3四半期と第4四半期の「V字回復」に、国内の期待は高い。

NNAベトナム編集長 小堀栄之

<本資料について>

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関連国・地域: ベトナム
関連業種: 自動車・二輪車電機食品・飲料マクロ・統計・その他経済

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