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制限令で1日24億リンギの損失覚悟=首相

マレーシアのムヒディン首相は25日、今年3月1日の首相就任後初めて地元メディアのインタビューに応じた。新型コロナウイルスの感染拡大を抑え込むための活動制限令による国の経済損失が1日当たり24億リンギ(約593億円)に上るとの試算を示し、「国内経済に犠牲が及ぶことを覚悟の上での苦渋の決断だった」と述べた。

ムヒディン首相は、国営放送RTMと衛星放送アストロのニュースチャンネル「アストロ・アワニ」の合同テレビインタビューに応じた。

26日付スターなどによると、同首相は、新型コロナの感染拡大を防ぐため3月18日からの活動制限令の発令を決めた際、「経済成長がまひすることを承知の上で、選択肢はなかった」と国民に理解を求めた。

一方、活動制限令を適切な計画なく延長した場合、「マレーシアが(マラヤ連邦として1957年に独立して以来)60年以上にわたって築いてきた経済は崩壊するだろう」と述べ、23日に発表した3度目の延長の正当性を強調した。

また、活動制限令によって国民が外出を控え、食品や日用品のオンライン購入が増えていることを挙げ、政府が数年前から掲げる「電子政府(行政手続きのオンライン化)」の進展に追い風になったとの見方も示した。

■政権交代の経緯、時期を見て説明

ムヒディン首相はインタビューで、2月下旬の旧与党連合・希望連盟(PH)の内部分裂を発端とした、マハティール前首相の辞任と暫定首相への就任、国王による異例の連邦議会下院議員との個別面談を経ての政権交代となった一連の政変について初めて口を開いた。

「国民が政治(政党による権力闘争)にへきえきしていることを理解している。国民が知りたいのは、政府、首相、閣僚が、国民が抱える問題の解決に向け何をするかなので、これまで政治について話すことはなかった」と語った。「今は新型コロナ対策に集中し、政変については適切と判断した時期に説明する」と述べた。

ムヒディン氏は、マハティール前首相が会長を務めていたマレーシア統一プリブミ党(PPBM)の総裁で、マハティール前政権で内相を務めていた。同氏は当初、マハティール氏の首相復帰を支持していたとみられるが、最終的に(旧野党連合の中核政党)統一マレー国民組織(UMNO)と手を結び、首相に就任した。マハティール氏は、政権交代につながった一連の政争を「ムヒディン氏の裏切り行為」と批判していた。

■UMNO、早急に出口戦略必要

一方、現与党連合の一翼を担うUMNOからは、活動制限令の長期化で疲弊した経済を再生する出口戦略を、政府が早急に策定する必要があるとの声が上がっている。

UMNOのモハマド・カレド・ノルディン副総裁は25日、「新型コロナの感染リスクが低いと判断される業種や、患者数ゼロの『グリーンゾーン』があるペナン、トレンガヌ、サラワク、ペルリス州を対象に操業規制を緩和することが重要だ」との見解を示した。

一方、政府が州間の移動を期間限定で認めたことに対し、「グリーンゾーンへの感染者の流入を避けるための措置も検討しなくてはならない」と述べた。


関連国・地域: マレーシア
関連業種: 医療・医薬品マクロ・統計・その他経済政治

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