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2日から外国人の入国禁止 滞在許可所持者などは対象外

世界的な新型コロナウイルス感染拡大を受けて、インドネシア政府は3月31日、4月2日午前0時から全ての外国人を対象に、インドネシアへの入国を当面禁止することを決定した。空港での乗り継ぎも禁止する。国内で就労する駐在員など一時滞在許可証(ITAS)の保有者や外交官などは対象外となるが、再入国する場合には英文で書かれた健康証明書の提示などを条件付ける。ただ、駐在員や帯同家族が相次いで帰国している中、日本に滞在中にITASの有効期限が切れた場合に再入国できるのかどうかなど、多くの疑問点が残る。

インドネシア政府は、2日午前0時から外国人の入国・トランジットを禁止する=バンテン州タンゲラン(NNA撮影)

インドネシア政府は、2日午前0時から外国人の入国・トランジットを禁止する=バンテン州タンゲラン(NNA撮影)

外国人の入国禁止措置については、法務・人権省のジョニ・ギンティン出入国管理局長代行が31日夜の会見で発表した。実施のための法務・人権相令『2020年第11号』を同日付で公布した。「新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が統制され、政府当局が国民にとって安全と表明できるまで」有効とし、期限は設定していない。

法務・人権相令は、例外的に入国を認める外国人について、(1)ITAS、長期滞在許可証(ITAP)の所持者(2)外交・公用ビザの所持者(3)外交・公用滞在許可の所持者(4)人道上の理由に基づく医療・食料支援従事者(5)海運・空運・陸運の乗務員(6)国家戦略プロジェクト従事者――と定めた。

ただし、これらの外国人に対しても、再入国する場合には、(1)各国の保健当局や医療機関が発行した健康証明書(英文)の提示(2)過去14日間は非感染国に滞在していた(3)インドネシア政府による14日間の隔離に同意する――ことを条件付けた。

インドネシアに現在滞在する外国人が、観光目的など短期滞在のビザ免除や到着ビザで入国したものの有効期限が切れた場合、あるいは一時滞在許可や長期滞在許可を取得したものの、その有効期限が切れた場合については、入国管理事務所に滞在延長を申請しなくても自動的に「緊急滞在許可」が認められる。手続きのための費用はかからないと規定した。

■日系コンサル「運用上の疑問点も」

インドネシアでITASなどを取得して就労している駐在員は、今回の入国禁止措置の対象外となるが、ある日系コンサルタント会社の日本人担当者は「規定の運用上、疑問点も数多く残されている」と指摘する。具体的な問題点を挙げてもらった。

第一に、現行ビザやITASの有効期限が切れた場合に認められる「緊急滞在許可」は従来、中国籍の人をはじめ帰国の道が絶たれた外国人が付与の対象だったが、今回の追加規制で日本人に付与が認められるのか。これまでは、例えば日本人がイミグレーション(出入国管理)で緊急滞在許可を申請しても、「(日本への)航空便はまだ運航されているから帰国できる」ことを理由に、緊急滞在許可の発給は認められてこなかった。

第二に、一時帰国中にITASの有効期限が切れた場合の対応がどうなるのか。通常なら有効期限内にインドネシアの出入国管理事務所で指紋の登録や写真撮影などの更新手続きを行うものの、このコロナ禍でインドネシア再入国のめどが立たず、この手続きが困難な人が多いからだ。

第三に、インドネシアの就労ビザを既に取得し、入国するだけの段階にある人は、今回の追加規制措置で入国できなくなったと解釈できる。入国制限の対象外要件となるITASは、入国後に取得するためだ。さらに就労ビザの有効期限は90日、つまり発行から90日以内にインドネシアに入国しなければならない。しかし今回の追加規制が解除されず90日以内に入国できなかった場合には、ビザ手続きを最初からやり直さなければならないのかどうかも疑問が残る。

第四に、再入国できる条件に「過去14日間は非感染国に滞在していた」と規定されている点について、日本も含まれるのか。日本国内でも感染者は確認されてはいたが、これまではビザ所有者であれば健康証明書の提示により入国も可能だった。

この他に、労働省は企業からの新規ビザの外国人雇用計画書(RPTKA)、雇用許可(Notifikasi)の申請受け付けを1日から停止し、出入国管理事務所はビザの発給許可の発行を停止している、との情報もある。


関連国・地域: インドネシア
関連業種: マクロ・統計・その他経済社会・事件

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