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1Q成長率マイナス2.2%、11年ぶり低水準

シンガポールの貿易産業省が26日に発表した2020年1~3月期の国内総生産(GDP、推定値)成長率は、物価変動の影響を除いた実質で前年同期比マイナス2.2%となった。新型コロナウイルスの感染拡大の打撃を受けて、リーマンショック直後にマイナス7.7%となった09年1~3月期以来11年ぶりの低水準を記録。同省は20年通年の予想レンジをマイナス4.0~マイナス1.0%に下方修正した。エコノミストからも、通年のマイナス成長は避けられないとの見通しが相次いでいる。

主要3業種の全てで不振だった。最も下落幅が大きいのは建設業でマイナス4.3%。19年10~12月期のプラス4.3%からマイナスに転落した。

新型コロナウイルス感染症の影響で、サプライチェーン(供給・調達網)が乱れたほか、他国のロックダウン(都市封鎖)や旅行制限で外国人労働者の帰還が遅れていることなどが響いた。

サービス業はマイナス3.1%。前期のプラス1.5%から大幅に悪化した。

新型コロナウイルス感染症による観光客と国内消費の減少で、航空、ホテル、飲食サービス、小売りなどの業界が不振。卸売りやそのほかの運輸業界も、外需の落ち込みやサプライチェーンの寸断で低迷した。

外需の影響を受けやすい製造業はマイナス0.5%で引き続き不振。4四半期連続でマイナス成長となった。電子・化学の分野での生産の遅れが響いた。

■リセッションの可能性高く

貿易産業省は、20年通年のGDP成長率の予測レンジを2月に下方修正したマイナス0.5%~プラス1.5%から、マイナス4.0%~マイナス1.0%へとさらに引き下げた。エコノミストからは、今後も厳しい数値になるとの予想が相次いでいる。

OCBC銀行のエコノミストのセリーナ・リン氏は、4~6月期には前年同期比で最大マイナス7.0%に落ち込み、08年7~9月期以来の2四半期連続で前期比マイナス成長となるテクニカル・リセッション(景気後退)が起きる可能性が高いと予測。通年ではマイナス3.0%程度になるとみている。

三菱UFJ銀行経済調査室シンガポール駐在シニアエコノミスト、土屋祐真氏は、今回の推定値は1~2月のデータから推計しているため、国内外での感染が拡大した3月以降は景気がさらに悪化すると指摘。1~3月期の改定値や4~6月期以降の成長率は下振れする可能性が高いとの見方を示した。

三井住友銀行のエコノミスト、鈴木浩史氏は「4~6月期はマイナス5.0%、7~9月期はマイナス3.2%、10~12月期はマイナス1.0%と見込んでいる」と明かした。通年ではマイナス2.8%になるとみている。

シンガポールの景気回復には観光業が重要であるため、新型コロナウイルス感染症の終息時期にもよるが、本格的な持ち直しは21年以降になるとの見通しも示した。


関連国・地域: シンガポール
関連業種: マクロ・統計・その他経済

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