世界銀行によると、マレーシアのブロードバンド通信速度は過去1年間で3倍に向上した一方で、料金は約4割安くなった。マレーシア通信マルチメディア委員会(MCMC)が2018年6月に、ブロードバンドの卸売料金を規制するアクセス価格義務基準(MSAP)を導入したことがサービス改善の背景にある。マレーシアン・リザーブが伝えた。
世銀のマレーシア担当リードエコノミスト、リチャード・レコード氏は11月28日、クアラルンプールで開かれた技術フォーラムで「MSAP導入後、大手プロバイダー間の競争が活発化し、ブロードバンド料金は1年間で44%低下した」と説明した。
世銀は6月に発表したリポート「マレーシア経済モニター」で、マレーシアの固定ブロードバンドの平均料金が1ギガビット毎秒(Gbps)以上で前年の399リンギ(約1万500円)から224リンギへと44%下がった一方、通信速度は22.2メガビット毎秒(Mbps)から67.2Mbpsへと3倍に向上したと報告している。
レコード氏によると、MSAPにより通信事業への新規参入が進んでおり、国営電力テナガ・ナショナル(TNB)は本格参入を目指し、マラッカ州ジャシン地区で高速インターネットサービスを試験運用している。
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