フィリピンの配電最大手マニラ電力(メラルコ)は7日、11月の電力料金を引き上げると発表した。1キロワット時(kWh)当たりの引き上げ幅は0.4717ペソ(約1.02円)。発電会社に支払う発電料の上昇を理由としている。
1カ月に200kWhの電力を消費する標準世帯の電力料金は、1kWh当たり9.5579ペソとなり、前月の9.0862ペソから上昇する。月額94ペソの値上げとなる。一方、引き上げ後の電力料金は、2019年4月に比べて1kWh当たり1ペソ近く安いとの見解を示している。
電力料金の引き上げについては、電力卸売りスポット市場(WESM)からの調達コストの上昇が響いたと説明。WESMの相場は、ルソン島での需給の逼迫(ひっぱく)により、1kWh当たり3.8016ペソ上昇した。
同島では先月、複数の発電所から電力供給が止まった。天然ガス施設が、保守作業のため停止したことも影響している。民間送電事業者のフィリピン全国送電社(NGCP)は、電力需給の逼迫(ひっぱく)を示す「イエローアラート」を出し、輪番停電の実施を警告している。
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