韓国医薬品食薬処(食薬処)は7日、細胞・遺伝子治療剤の販売申請時に遺伝学的な系統を分析する「縦列型反復配列(STR)分析」結果の提出を義務付けることを決めた。このような内容を盛り込んだ「生物学的製剤などの品目許可・審査規定」の一部改正案を発表した。
販売許可の申請時に提出された成分と異なる成分が含まれていることが明らかになった、変形性膝関節症の治療薬「インボッサ」のようなケースの再発を防ぐ狙いがある。
2017年に発売されたコーロン生命科学のインボッサは今年3月、ヒトの軟骨細胞としていた主要成分が実は発がん性のある腎臓細胞だったことが明らかになり、販売が中断された。食薬処は5月末、コーロンが意図的に成分変更の事実を隠蔽(いんぺい)したとして、同社を告発した。
今回の改正案ではまた、バイオ医薬品の定義に組織工学製剤と先端バイオ融・複合製剤も追加された。組織工学製剤には、組織の再生や復元、代替などを目的にヒトや動物の細胞・組織に工学技術を用いて製造した医薬品が、先端バイオ融・複合製剤には、細胞治療剤や遺伝子治療剤、組織工学製剤などを医療機器によって物理・化学的に結合させて作った医薬品が、それぞれ含まれる。
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