カンボジアのサル・ケン内相は9日、国内に2州を新設する計画が中止となったのは、州幹部の縁故主義に対する懸念が理由だったと明らかにした。クメール・タイムズ(電子版)が伝えた。
同内相は昨年8月、南部カンダル州を分割するとともに、北部のモンドルキリ州とラタナキリ州の一部を分けて新たな州にする計画を提案。フン・セン首相もいったんは同意したが、10月になって同意を撤回。「カンダル州知事が勝手に役職の分権を進めた」ことを理由に挙げていた。
サル・ケン内相はこの日、同省で開かれた会議で「首相が計画の中止を決めたのは、州の高官たちが友人を要職に就けようとしていたからだ」と説明した。また、会議に出席していたカンダル州のマオ・ピルン知事を名指しし、「親しい者を州の裁判所長官に推薦した」と批判した。
社会的問題の責任などを調査する非政府組織「アフィリエーテッド・ソーシャル・アカウンタビリティー・カンボジア(ANSAC)」のサン・チェイ専務理事は、「州レベルの行政には縁故主義がまん延している。根絶しなくてはならない」と話した。
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