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JICA、高齢化に向けた保険制度セミナー

国際協力機構(JICA)とベトナム保健省は12日、ハノイで「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)達成および高齢化対策に向けた医療保険政策セミナー」を開催した。JICAと保健省の合意に基づくプロジェクトの一環として、ベトナムの健康保険制度にかかわる行政機関の幹部や職員などに向け、日本の経験を共有した。

JICAは、ベトナムの医療保険政策に関するセミナーを実施した。参加者からの質問に答える政策研究大学院大学の島崎教授=12日、ハノイ

JICAは、ベトナムの医療保険政策に関するセミナーを実施した。参加者からの質問に答える政策研究大学院大学の島崎教授=12日、ハノイ

UHCとは、すべての人が適切な予防・治療・リハビリなどの保健医療サービスを、必要なときに支払い可能な費用で受けられることを指す。ベトナムでは、患者の医療サービスの利用による自己負担が国の総保健支出の4割を超え、深刻な経済負担となっている問題がある。

これに対してベトナム保健省は、2020年までに国民皆保険達成に向けたロードマップ(行程表)を策定し、健康保険加入率90%以上、患者の自己負担率4割未満とする目標を掲げ、制度改善を進めている。

講師として、政策研究大学院大学の島崎謙治教授と小野太一教授が登壇。日本の医療保険の概論や高齢化対策について講演した。このほか、世界保健機関(WHO)と世界銀行からは、実践的な政策形成能力の養成に向けた保健財政戦略や健康保険の支払い方式に関する講義が行われた。

■日本より速いペースで高齢化

島崎教授は、医療保険制度の特徴や日本が社会保険方式を採択している理由などを説明。日本が長年かけて達成したUHC実現の背景には、高度経済成長による国民の所得の増加や、所得や住所などを正確に把握するインフラが整ったことなどを挙げだ。また日本が直面している高齢化問題など交え、総合的に解説した。

その上で、ベトナムが今後どのような対策を取るかは、他国のたどった歴史を十分に勉強し、自国の文化や経済状況などを考慮して慎重に取り入れる必要があるとアドバイスした。参加者からの熱心な質問が飛び交った。

小野教授は、ベトナムにおける65歳以上の人口の割合が6.7%(15年時点、国際連合のデータベース)で、日本の1970年ごろと同等であることを基準に、国連の人口予測に基づく高齢者人口の割合を照らし合わせると、日本の増加率より速いペースで高齢化が進むと指摘した。

日本で開始した介護保険制度の仕組みなどを解説し、今後、急速な高齢化が進むとされるベトナムにおいて、早期に対策に取り組むことが医療費や社会福祉費の増大を抑制する観点からも重要だと説明した。


関連国・地域: ベトナム日本
関連業種: 医療・医薬品金融社会・事件

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