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来年の香港IPO調達額、今年以下=PwC

会計大手プライスウォーターハウスクーパース(PwC)はこのほど、香港取引所(HKEX)での新規株式公開(IPO)による2019年の調達額が今年の規模を下回るとの見方を示した。大型IPOの減少が背景。ただ中小規模のIPOは活発な状態が続くとみている。

香港経済日報など17日付香港各紙が伝えた。同社企業顧客マネージングパートナーの黄イ邦(イ=火へんに韋)氏によると、今月11日までの18年のIPO調達額は2,640億HKドル(約3兆8,300億円)。今年通年では2,700億~3,000億HKドルとなる見通し。上場企業数は200社を超え、過去最多を更新するとみられる。

一方、現時点までに調達額の大きい企業が来年香港に上場する案件は出ておらず、来年のIPO調達額に響くとの見方だ。最大300億HKドルの調達規模となるニューエコノミー企業が香港上場を狙っていることも明らかにしたが、株式市況の悪化を受けて上場計画を延期することも考えられるという。

現時点までに上場を申請している企業は、メインボードが188社、新興企業向け市場「GEM」が55社。PwCには現在も幅広い業種の企業から上場の相談があり、上場申請数は今後増えることもあり得るとして、来年の上場企業数は今年の水準を維持すると見通した。

黄氏は、英国やロシア、東欧、シンガポールなどの海外企業から香港上場に関する問い合わせを受けることが増えている現状も紹介した。

■大幅落ち込みなし、GS

米投資銀行ゴールドマン・サックスのアジア株式(日本除く)部門の幹部、王亜軍氏は、「香港IPO市場での来年の調達額が大幅に減少することはない」と予測した。ニューエコノミー企業やTMT(テクノロジー・メディア・通信)関連企業を中心に、上場する企業の業種が多元化すると分析した。

来年は医療・保健関連やバイオ科学関連の上場も相次ぐ見通し。金融や工業といった従来型産業の上場も増えるという。

今年の香港IPO市場も振り返り、議決権種類株式(1株当たりの議決権に差をつけた株式、別名デュアル・クラス・ストック)を利用して上場した初の企業となった中国のスマートフォン大手、小米集団(シャオミ)や消費者向けサイト・アプリ運営大手の美団点評には、海外機関投資家からの株取得が相次ぎ、香港IPO市場への投資マインドが回復に向かったとして、来年の市場を楽観した。

上海証券取引所がニューエコノミー企業を呼び込むため創設する新ボード「科創板」は来年上半期(1~6月)に稼働する見通し。ただ王氏は、「短中期的に香港IPO市場に与える影響は軽微」との見方を示した。科創板が当面、試験運用期間にあることを理由に挙げた。

■MS「香港株上向きへ」

米投資銀のモルガン・スタンレーは、19年末のハンセン指数の目標を29850に設定した。先月末の28500から上方修正し、14日終値(26094.79)から14.4%上がる計算。

米国の利上げペースの鈍化や米中貿易摩擦の緊張緩和見通し、原油価格の下落、中国本土の経済安定化策などを好材料に挙げた。強気ムードが高まれば、31600まで上昇する可能性も指摘した。

一方、最悪の状況下では19500ポイントまで下がると見通した。


関連国・地域: 中国香港米国
関連業種: 金融マクロ・統計・その他経済

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