三谷産業(金沢市)は14日、ハノイで「オレオ(Aureole)フェア2018」を開催した。同社がベトナムで展開する事業についてPRし、新しいビジネス創造の機会をつくるとともに、参加企業に情報収集の場を提供することを目的に開催しており、取引企業の関係者ら140人余りが参加した。
「Aureole」は三谷産業のベトナムでのグループ名で、フランス語で「栄光」を意味する。今回のフェアでは、料亭を経営する銭屋(金沢市)の高木慎一朗代表が「世界の名物 日本料理」、三谷産業の三谷充会長が「ベトナム進出25年を迎えて、そしてこれから」をテーマに講演。展示ブースも設け、三谷産業がベトナムに有する子会社や取引のある企業が出展した。
三谷会長は、同社が来年にベトナム進出25周年を迎えるのに先立ち、進出に至った経緯や事業展開、ベトナム人従業員との関わりなどについて自らの経験を交えながら語った。ベトナム政府は、組立工場の誘致に注力し、雇用の創出・拡大を実現したことに言及。ただ、日本の製造業が多くの中小企業によって支えられているのとは対照的に、ベトナムは海外から部品を取り寄せる「中抜け」の状態にあると指摘した。日本では、後継者や従業員の不足により存続の危機に瀕(ひん)し、海外進出も難しい有能な中小企業が多いとし、日越が一体となって、これらの企業のベトナム進出を支援していく必要があるとの考えを示した。
三谷産業は1994年にベトナムで事業を開始。国内に8社を有し、ベトナム関連事業の従業員は今年3月末時点で3,927人となっている。2017年度の連結売上高808億円のうち、ベトナム関連事業の売上高は207億円に上った。
同社は、11年からオレオフェア、15年から「オレオカンファレンス」をホーチミン市とハノイで毎年交互に開催している。今回ハノイで開かれたフェアは8回目。9月には、ホーチミン市で4回目となるカンファレンスを開催した。
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