労働のみの請負、日系含む大手で7.7万人

フィリピンの労働雇用省は28日、「労働のみの請負契約」規制に準拠していない大手企業20社のリストを公開した。外食ジョリビー・フーズ(JFC)をはじめとする国内外の大手がリストアップされており、日系企業も含まれる。合算で労働者7万6,509人が非正規労働に従事している。

ベリヨ労働雇用相は「リストは企業の責任を追及するためではなく、『解雇されない権利の保障』への懸念を示すために作成した」と説明した。労使の協力関係を円滑にしたい考えを示した。

リストアップされた大手20社のうち、労働のみの請負契約で働いているとされた労働者数は、JFCが1万4,960人と最も多く、果物生産のドール・フィリピン(1万521人)、通信PLDT(8,310人)、鉱山フィルサガ・マイニング(6,624人)と続いた。

■日系は改善に意欲

日本と関係が深い企業では、◇住友電装傘下のスミ・フィリピンズ・ワイヤリング・システムズと同ピリピナス・キョーリツ◇古河電気工業傘下のフルカワ・オートモーティブ・システムズ・リマ・フィリピン◇日本向けにフルーツを出荷するスミフル・フィリピン◇ブラザー工業傘下のブラザー・インダストリーズ・フィリピン◇日本電産傘下のフィリピン日本電産精密(ニデック・プレシジョン・フィリピン)◇ドール系で日本向けにバナナを出荷するスタンフィルコ――がリスト入りした。

日系各社は、NNAからの問い合わせに対し、改善に意欲を示した。古河電工は「労働雇用省と連携し、社員化の順法対応中」と回答。これから是正していく考えだ。

ブラザー工業は、昨年7月の労働雇用省の監査で規制に準拠していないとの指摘を受けたものの、現地弁護士に確認の上、規制に準拠しているとの認識で同年9月に文書で申し入れたと経緯を説明した。回答を待っている状態で、今回の発表が先んじたという。今後は、同省と話し合いながら対処していく方針だ。

■全体で労働者22万人

労働雇用省は、2016年6月から18年4月にかけて9万9,526社・拠点を調査。3,377社・拠点が労働のみの請負契約に関与しており、合わせて22万4,852人の労働者が影響を受けていたという。

労働のみの請負契約は、フィリピンで慣習的に実施されてきた。昨年の労働雇用省令2017年第174号で禁止されたばかりで、改善に向けた過渡期と言える。同省は、財閥SMグループ傘下の不動産開発・ショッピングモール運営大手SMプライム・ホールディングスが運営する商業施設でも労働のみの請負契約が見られたが、同社が今年末までに1万人規模の正社員化プログラムを実施する計画を打ち出したことで、リストから除外したと説明している。


関連国・地域: フィリピン日本
関連業種: 経済一般・統計雇用・労務政治

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