【アジアの名門大学】世界的企業が採用合戦を繰り広げる インドの名門大学はIT人材の宝庫!

デリー校の校内の様子。多くの学生がPCを開いている(NNA撮影)

デリー校の校内の様子。多くの学生がPCを開いている(NNA撮影)

「インドのマサチューセッツ工科大学」とも言われるインド工科大学(IIT)。科学者と技術者の養成を目的に設立され、現在、全国各地で23校が運営されている。グーグルやアップルなども熱視線を送る超エリート校の実態に迫った。

■名だたる科学者・技術者を輩出

インド工科大学デリー校

インド工科大学(IIT)は、1947年に独立したインドの経済的・社会的発展に資する人材を養成するため、特に科学者と技術者の育成を目的に設立された。米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)をモデルとしている。インドの初代首相を務めたジャワハルラル・ネルーの指導の下、1951年に西ベンガル州カラグプールに第1校目が設立された。IITデリー校(IITD)は1963年に5番目のIITとして設立。現在は全体で23校まで増えている。

08年に開校した南部のテランガナ州のIITハイデラバード校(IITH)に対しては、日本政府が、キャンパス施設の整備や共同研究の促進、研究者の交流、研修員の受け入れなどの支援を行っている。

優秀な学生を集めるため、年間授業料はわずか20万ルピー(約33万円)に抑えている。女性や下層カースト出身者にはさらに優遇措置がある(NNA撮影)

優秀な学生を集めるため、年間授業料はわずか20万ルピー(約33万円)に抑えている。女性や下層カースト出身者にはさらに優遇措置がある(NNA撮影)

IITの各校は、それぞれ独自の組織を持つが、IIT協議会によって相互に連携している。共通の入学試験を実施し、入学手続きも共通化している。

インドの最難関校とされ、合格者は志望者全体の2%にも満たない。入学試験の成績が優秀だった者から、23校のどのIITに入学するか優先的に選択権が与えられる。首都ニューデリーにあるIITDへの入学志望者は多く、IITの試験合格者の中でも特に優秀な学生が集まってくる。

IIT出身者は、世界2番目の人口を誇るインドでも特に優秀な頭脳の持ち主とされ、将来が約束される。世界的なIT企業などがIIT出身者の採用を強化しており、年収1,000万ルピー(約1,650万円)を超えるオファーが提示されるケースもある。

IIT出身者としては、米グーグルのスンダル・ピチャイ最高経営責任者(CEO)やラジャト・グプタ(米ゴールドマン・サックス元取締役)らが世界的に有名。ソフトバンク・グループの孫正義会長兼社長の後継者とされたニケシュ・アローラ氏もIITの卒業生だ。

<大学DATA>

・設立年:1963年

・キャンパス数:1カ所(Hauz Khas, New Delhi)

・学部:応用力学、生化学、化学工学、土木工学、電気工学、機械工学、物理、コンピューターサイエンス、繊維、人文・社会科学、経営など

・学部生数(1学年当たり定員):848人

・大学院生数:1,185人

・教授数:535人

・年間授業料:20万ルピー(約33万円)

・著名な卒業生:ラグラム・ラジャン(インド準備銀行前総裁)、サチン・バンサル(地場EC大手フリップカートの創業者)、Y.C.デベシュワル(地場コングロマリットITC会長)、ジャヤント・シンハ(インド民間航空省閣外相)

<IIT全23校マップ>

IIT全23校マップ ※カッコ内は設立年
(1)ジャンムー校(2016年)(2)マンディ校(2009年)
(3)ロパール校(2008年)(4)ルールキー校(2001年)
(5)デリー校(1963年)(6)ジョードプル校(2008年)
(7)カーンプル校(1959年)(8)ガンディーナガル校(2008年)(9)インドール校(2009年)(10)バラナシ校(2012年)(11)パトナ校(2008年)(12)ダンバード校(2016年)(13)グワーハーティー校(1994年)(14)ボンベイ(ムンバイ)校(1958年)(15)ビラーイー校(2016年)(16)ブバネーシュワル校(2008年)
(17)カラグプール校(1951年)(18)ゴア校(2016年)
(19)ダーワッド校(2016年)(20)ハイデラバード校(2008年)(21)ティルパティ校(2015年)(22)マドラス(チェンナイ)校(1959年)(23)パルガート校(2015年)

IIT全23校マップ ※カッコ内は設立年 (1)ジャンムー校(2016年)(2)マンディ校(2009年) (3)ロパール校(2008年)(4)ルールキー校(2001年) (5)デリー校(1963年)(6)ジョードプル校(2008年) (7)カーンプル校(1959年)(8)ガンディーナガル校(2008年)(9)インドール校(2009年)(10)バラナシ校(2012年)(11)パトナ校(2008年)(12)ダンバード校(2016年)(13)グワーハーティー校(1994年)(14)ボンベイ(ムンバイ)校(1958年)(15)ビラーイー校(2016年)(16)ブバネーシュワル校(2008年) (17)カラグプール校(1951年)(18)ゴア校(2016年) (19)ダーワッド校(2016年)(20)ハイデラバード校(2008年)(21)ティルパティ校(2015年)(22)マドラス(チェンナイ)校(1959年)(23)パルガート校(2015年)

※特集「NNAカンパサール特集・アジアの名門大学」は、アジア経済を観るNNAの新媒体「NNAカンパサール」2018年4月号<http://www.nna.jp/nnakanpasar/>から転載しました。


関連国・地域: インド日本
関連業種: 社会・事件

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