豪への移民、50年で97億$財政に貢献

オーストラリアでは、移民による財政への貢献額が今後50年間で97億豪ドル(約8,067億円)に上る見通しであることが明らかになった。連邦政府の財務省と内務省が行った調査により、移民がもたらす税収の増加やGDP(国内総生産)成長率の上昇などの恩恵の方が、コストよりも大きいという。17日付オーストラリアン(AU)などが報じた。

同調査によれば、2014/15年に永住権を取得した移民が今後50年間にもたらす財政への貢献額は、技術移民で69億豪ドル、配偶者や両親など家族関係の移民で16億豪ドルに上るという。

難民や人道的理由による移民については支出が27億豪ドル上回るが、長期就労者ビザの取得者も合わせると、移民により今後50年間で合計97億豪ドルの財政的利益が得られると予想する。同調査は「技術移民の納税額は、政府のサービスの利用額を上回る」とし、「技術移民を推奨する現行の移民政策下では、移民はオーストラリア経済に恩恵を与える」と指摘した。

さらに、年間19万人を上限とする現行の移民受け入れ数の維持により、高齢化による労働市場への影響が緩和されるため、20~50年の年間GDP成長率が0.5~1%押し上げられるとする一方、オーストラリア出身者の賃金、労働時間、雇用率には影響を与えないという。ただし、人口増加がインフラ整備や住宅価格、交通渋滞への圧力、環境への負荷を高めるとも指摘。移民による経済的恩恵を十分に得るためには、これら課題への効果的な解決策を見いだす必要があるとした。

アボット前首相は、インフラ問題や社会的な団結力の低下を理由に、移民数の上限を8万人削減し年間11万人とすることを主張している。昨年には、上限を2万人削減する案も政府内で検討されたが、モリソン財務相などが移民数の削減ではなくインフラ整備に注力するべきだとし、却下されている。同相は、来月の予算案においてもこの方針は変わらないとしている。


関連国・地域: オーストラリア
関連業種: 経済一般・統計政治

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