オーストラリア家族研究所(AIFS)がこのほど発表した最新調査によれば、家庭にとどまる「主夫」男性の割合が4.6%であることが分かった。2011年から16年の間で0.4ポイント増えた。シドニー・モーニング・ヘラルドが報じた。
オーストラリアで子供を持つ世帯のうち、主夫として家事や育児をする父親の数は11年には4.2%の6万8,500人、16年には4.6%の8万人だった。同調査は「家事・育児へ参加する父親の増加や職場復帰する母親の増加傾向はあるものの、男性が専業主夫となるという選択肢は多くの家庭で機能しづらいようだ」と指摘。「要因には経済的な側面と、育児における性別による役割意識から来る側面がある」とした。
シドニー大学の政治経済学部長、エリザベス・ヒル氏は「仕事と家事の平等な分担において、11年からほとんど進歩していないことが分かる」と指摘。「育児休暇を取る父親への給付金制度や、職場に出退勤時間の変更を要請する権利の導入など緩やかな変革はあるものの、大きな変化を起こすには十分ではない」と述べた。
ニューサウスウェールズ(NSW)州ウィンデールのある男性は「夫が家庭にとどまることを男らしくないと思う風潮がまだある」と指摘する。同家庭では男性が主夫として家事と育児を行い、妻が仕事をしている。男性は「主夫になり、子供との距離が縮まった。自分が父親と築いたよりも、ずっと親密な関係を築くことができている」と述べた。
■83万$で「経済的に自由」
デイリーメールによれば、ナショナル・オーストラリア銀行(NAB)が行った最新調査で、オーストラリア人が「経済的に自由」と感じるには平均で83万豪ドル(約6,894万円)必要なことが分かった。また、独身者が83万3,000豪ドルで経済的な満足を覚えるのに対し既婚者は92万1,000豪ドル、タスマニア州の住民が33万7,000豪ドルで十分と感じるのに対しNSW州の住民は100万豪ドル必要だという。
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