ファーストリテイリングはきょう23日、タイの首都バンコクでカジュアル衣料販売店「ユニクロ」の東南アジア初のロードサイド店をオープンする。経済成長が続く東南アジアで、日本でユニクロの成長を押し上げた地域密着型の店舗展開を開始し、2022年度に域内の売上高を17年度の1,100億円から約3倍の3,000億円に拡大させる。
ファーストリテイリングの果瀬聡グループ執行役員は「タイは東南アジアの中でも経済成長が著しい国のひとつで、モータリゼーション(車社会化)が進んだ国」と指摘。これまでタイではバンコクの商業施設を中心に34店(17年8月期時点)を出店してきたが、今後は住宅地エリアでロードサイド店の出店も並行して進めていく方針を示した。
23日に開業するロードサイド店は、バンコク東部のパタナカン通りに開設。売り場面積は1,440平方メートル。敷地内には50~60台が駐車できるスペースを確保し、家族連れや高齢者などを呼び込む。1週間の来店者数は2,000~3,000人と見込む。店舗では定期的にイベントなどを催し、地域の活性化促進を目指す。
海外では既に韓国と台湾でロードサイド店を展開。将来はマレーシアとフィリピンでも開店する計画だ。
■東南アは「重要地域」
ファーストリテイリングは09年にシンガポールでユニクロの東南アジア1号店を出店し、現在は東南アジア全体で165店を展開。今後は人口が多く有望市場とみているタイ、マレーシア、フィリピン、インドネシアを中心に店舗の出店を加速する。
果瀬氏は「成長エンジンは海外市場。中でも東南アジアはユニクロにとって重要な地域」と説明。東南アジアの気候や文化に合った商品の投入を強化することで、22年度に売上高と店舗数をそれぞれ17年度から3倍にする方針を示した。
ユニクロは現在、19カ国・地域で約2,000店を展開している。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。