台湾の主要港湾業務を統括する台湾港務(TIPC)の統計によると、2017年に台湾に寄港したクルーズ船の旅客数は延べ114万人で過去最高を更新した。台湾のクルーズ船市場規模は16年に続きアジアの国・地域別で2位となった。
2月28日付経済日報など台湾各メディアが伝えた。100万人超えは16年に続き2年連続。
旅行会社台湾大手の雄獅旅行社(ライオントラベル)が17年に販売したクルーズ船商品の売上高は6億台湾元(約22億円)で、今年は前年比3割増が目標。鳳凰旅行社(フェニックスツアーズ)は2億5,000万元で、今年の目標を前年比1割増の2億7,500万元に設定した。五福旅行社(ライフツアー)は2億1,000万元で、今年は約2割増となる2億5,000万元の売上高を目指す。これら旅行会社の大手5社が販売したクルーズ船商品の売上高総額は20億元に上り、今年はさらに前年比2割成長が見込めるという。
今年も台湾には、米国を拠点とするカーニバル・コーポレーション傘下のプリンセス・クルーズ、イタリアを拠点とするコスタ・クルーズ、香港拠点のスタークルーズ(麗星郵輪)の各社の船舶が寄港。プリンセス・クルーズの寄港数は17年の49回を上回る52回を予定し、今年は初めて「マジェスティック・プリンセス(中国語名:盛世公主号)」「サン・プリンセス(太陽公主号)」「ダイヤモンド・プリンセス(鑽石公主号)」の3隻が台湾に寄港する。
コスタ・クルーズの台湾寄港回数は第1四半期(1~3月)だけで17年通年を上回る予定。スタークルーズは1~5月に「スーパースター・ヴァーゴ(処女星号)」と「スーパースター・アクエリアス(宝瓶星号)」が計48回、台湾に寄港する予定という。
■農産品など8,000万元調達
プリンセス・クルーズは17年、台湾で8,000万元相当の物資を調達した。船内のレストランで使用する農産品や、寝具などのリネンが含まれ、同社の幹部は「クルーズ船の寄港回数増は台湾の観光、物流、農業、紡績、石油化学といった産業に商機をもたらす」と話している。
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