有望ランク後退も満足度は上昇=JBIC

国際協力銀行(JBIC)は14日、企画部門業務企画室が昨年11月に発表した「わが国製造業企業の海外事業展開に関する調査報告」の報告会で、インドネシアが中期的な有望投資先として3位から5位に順位を落としたことを強調した。一方で、目標に対する収益満足度はアジア圏全体で上昇傾向にあると述べ、特にインドネシアで大幅上昇したと評価した。

首都ジャカルタで開いた同報告会で、調査課の山崎香澄調査役は有望国・地域の調査結果について、インドネシアでは自動車や関連製品の売れ行き低迷が響いたと話した。得票率は3年連続で減少したものの、山崎調査役は「得票率の減少は2.7ポイントとさほど目立ったものではない」と指摘。順位の大幅後退はタイやベトナムの上昇による相対的なものとの見解を示した。

■収益満足度は大幅上昇

インドネシアの収益満足度は2.57(1~5段階評価)で、前年から0.18ポイントと大幅に上昇した。山崎調査役は、アジアを中心に景気減速の影響が低下していると説明。満足度評価の理由に関する同項目への回答割合が、インドネシアでは17.4ポイント減少し、「市場規模が拡大している」との見方を示した。

一方でコスト面の問題を挙げた回答数は上昇。納税などに加え人件費の高騰が著しく、「2022年にも西ジャワ州ブカシの最低賃金が上海を上回るとのデータもある」と指摘するなど、問題を提起した。

■法制運用や税制が課題

報告会に出席した日本貿易振興機構(ジェトロ)ジャカルタ事務所の春日原大樹所長は、「インドネシアは法制運用や税制が不透明な点などから、他国と比べて事業が行いにくい環境にある」と指摘。政府が進める規制緩和も、恩恵が得られるのはごく一部の企業にとどまっており、成果が実感として表れるほどではないと語った。「またインドネシアでは、とりわけ中小企業や進出間もない企業が長く苦労する状況が続いており、海外進出を検討する企業も、規制や手続きなどが複雑なインドネシアよりも恩恵を得られやすいベトナムなどへ目が向きがちと説明。ジェトロとして今後も投資誘致に向けて、政府やインドネシア商工会議所(カディン)などに、働きかけを行っていく姿勢を示した。

調査は、製造業で原則として海外現地法人を3社以上有する企業1,001社を対象に、17年7~9月に実施。回答企業数は602社だった。

写真キャプション:インドネシアが中期的な有望投資先として、3年連続得票率を落としたと語るJBICの山崎調査役=14日、ジャカルタ(NNA撮影)

写真キャプション:インドネシアが中期的な有望投資先として、3年連続得票率を落としたと語るJBICの山崎調査役=14日、ジャカルタ(NNA撮影)


関連国・地域: タイベトナムインドネシア
関連業種: 経済一般・統計自動車・二輪車

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