北京市工商局は9日、アシックスのスニーカーの模倣品に的を絞り、市内15区で一斉取り締まりを実施した。60店を超える販売店で模倣品の疑いがある3万1,587点、販売価格にして1,006万元(約1億7,300万円)分を摘発した。
10日付北京商報が伝えた。市工商局は100人を超える捜査員を動員した。このうち、海淀区の商業施設「新中関購物中心」に入居する「タイガースプア」という店舗では、数百足のアシックスの模倣品が発見された。模倣品はいずれもロゴなどが本物と酷似しており、価格は正規品の半額ほどだったという。
北京商報の調べによると、北京ではほか「asikas」とアシックスに似せたロゴを冠したスニーカーが売られているのも見つかっている。大手通販サイトでも、福建省ホ田市(ホ=くさかんむりに甫)の業者がアシックスが手掛ける「オニツカタイガー」ブランドのスニーカーを120元で販売している例があり、同紙は値段から判断して模倣品だと指摘している。
アシックス広報部によると、これまでに中国現地の代理人を通じて当局へ模倣品摘発を要請しており、これが今回の一斉取り締まりにつながったようだ。アシックスは「当社の模倣品の流通状況が由々しき事態にあると、当局に理解してもらえた結果ではないか」と説明している。
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