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南北通勤鉄道の円借款、準備調査を今月開始

日本政府は今月、中ルソン地方パンパンガ州クラーク―ブラカン州マロロス、マロロス―マニラ市トゥトゥバン、トゥトゥバン―ラグナ州ロスバニョスの南北通勤鉄道(3区間で約180キロメートル)の一体的な整備への円借款供与に向け、準備調査を開始する。今月12~15日に予定される安倍晋三首相のフィリピン訪問で、円借款契約が結ばれる見通しのマニラ首都圏の地下鉄事業、円借款が決定済みのマロロス―トゥトゥバン区間(約38キロ)を合わせ、首都圏とその近郊の鉄道整備の大型4案件に日本の政府開発援助(ODA)が充てられることになりそうだ。

日本のODA関係者によると、南北通勤鉄道の準備調査の期間は1年半。実施済みの事業化調査(FS)の補完に加え、事業計画や基本設計、詳細設計、入札図書(案)まで作成するため、調査期間中にクラーク―マロロス(約70キロ)、トゥトゥバン―ロスバニョス(約72キロ)両区間の整備に対する円借款契約が結ばれる可能性もある。

先月末に訪日したフィリピンのドゥテルテ大統領は、安倍首相との会談で、首都圏の地下鉄計画(フェーズ1)の第1期への1,045億3,000万円を上限とする円借款供与について事前通報を受けていた。会談後の共同声明には、地下鉄計画フェーズ1に対し、(第1期を含め)全体で約6,000億円の円借款供与を検討することが明記された。また、クラーク―ロスバニョスの南北通勤鉄道の一体的な整備に対し、日本政府が「円借款も供与されるとの理解の下、支援を行う」ことも盛り込まれていた。

一方、フィリピンの財務省は7日に発表した声明で、今月に予定される安倍首相のフィリピン訪問で、地下鉄計画(フェーズ1)第1期の円借款供与に関する交換公文の締結とともに、クラーク―マロロス区間の鉄道整備について借款供与の前段階で条件を示す事前通報を受けられるよう日本政府と調整していると明らかにした。

ただ、日本側関係者は、「クラーク―マロロス区間が、トゥトゥバン―ロスバニョス区間より先行している訳ではなく、共同声明にある通り、円借款契約を締結済みのマロロス―トゥトゥバン区間を含め、南北通勤鉄道の一体的な整備への支援を考えている」と強調した。

南北通勤鉄道のマロロス―トゥトゥバン区間については、2015年11月に2,419億9,100万円を上限とする円借款契約(日本から調達するタイド案件)が締結されている。現在は詳細設計が終わり、間もなく調達が始まる予定だ。

クラーク―マロロス区間では、国有の鉄道用地を利用して新たに鉄道を建設、トゥトゥバン―ロスバニョス区間は、既存路線の複線化と電化を実施する。両事業とも日本タイド案件を想定する。

フィリピンの財務省によれば、事業費は首都圏の地下鉄計画フェーズ1が70億6,000万米ドル(8,034億円)、クラーク―マロロス区間の鉄道整備が42億7,000万米ドル。ドゥテルテ政権が掲げる2022年までのインフラ整備計画「ビルド・ビルド・ビルド」のウェブサイトで、トゥトゥバン―ロスバニョス区間の事業費は1,340億ペソ(約2,970億円)となっている。


関連国・地域: フィリピン日本
関連業種: 金融建設・不動産運輸マクロ・統計・その他経済政治

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