配車サービス「UBER(ウーバー)」を世界各地で展開する米ウーバー・テクノロジーズの台湾法人、台湾宇博数位服務(ウーバー台湾)は19日、ウーバーのアプリを使って提携先のタクシーを配車するサービス「ウーバータクシー」を開始すると発表した。まず皇冠大車隊(クラウンタクシー)、亜太衛星車隊の2業者と提携し、10月中旬から台北市で配車サービスを始める。
スマートフォンにダウンロードした専用アプリを通じて配車や運転手の評価を行う点は既存のウーバーのサービスと同じだが、運賃は通常のタクシーと同じくメーター運賃を現金で支払う。ウーバーは今後も提携相手のタクシー業者を増やしていく方針としている。
ウーバーのアジア事業の責任者であるブルックス・エントウィッスル氏は「タクシー運転手にとっては収入をより増やすチャンスであり、消費者側も安全、安心かつ手頃な交通手段の選択肢が増えることになる」とアピール。
皇冠大車隊の総経理は「今回の提携によって、タクシー側も空車時間を減らし、より効率的に収入を増やすことができる」と期待を示した。
台湾交通部(交通省)によると、大台北地区(台北市と新北市)には合計5万6,000台のタクシーが走っているが、営業時間内における空車走行の比率は約30%に達しており、その有効活用が課題となっていた。
ウーバーはもともと今年1月、タクシー運転手の労働組合・中華民国計程車駕駛員工会全国聯合会(駕駛員工会)と提携して、台湾でタクシーの配車サービスを開始すると発表。ウーバー批判の先頭に立つタクシー業界に歩み寄る姿勢をみせていたが、その後2月に営業停止したことで、計画自体が立ち消えになっていた。
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