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《海外事業力育成》海外進出成功のための事業戦略と人材育成のポイントとは?(前編)

株式会社サーキュレーション主催、株式会社エヌ・エヌ・エー(共同通信グループ)協賛にて、「海外事業力育成セミナー 次世代経営幹部を育てる」が9月9日に開催されました。本セミナーでは、自社主導による本格的な海外進出を始める製造企業向けに、事業戦略のポイントと人材育成の要諦が解説されました。

講師は、株式会社パンアジアアドバイザーズ代表として日本企業の海外進出支援としたコンサルティングを提供している椿高明氏。当日のセミナー内容をレポートします。

前編では、海外進出の必要性について、椿氏が実際のコンサルティングでも使用している豊富なデータとともに、お伝えいたします。

■海外事業が日本企業の命運を分ける。19世紀末からの人口爆発

まず、お伝えしたいのは、「21世紀こそ、日本企業にとって海外事業が重要なものとなる」ということです。その理由として、21世紀における爆発的な人口増加と、各国民の所得分布の変化が挙げられます。

所得帯別人口(1988年)

所得帯別人口(1988年)

所得帯別人口(2011年)

所得帯別人口(2011年)

最初に、近年の爆発的な人口増加をみていきましょう。明治5年の世界人口はわずか14億人。現在の中国の人口に満たないものでした。それが今では70億人を突破し、2050年には93億人に達するといわれています。すなわち、それまで緩やかに増加してきた人口が、19世紀末から21世紀までで一気に急増していることがわかります。

■中国をはじめとする途上国の所得層の変化によって市場ができてきた

次に、国・地域ごとのの所得別の人口分布をみていきましょう。1988年ごろまでは中国、インド等の開発途上国の人口は多いものの、その多くは低所得者層であることがわかります。それゆえ、日本にとって海外市場とは主に高所得者層の多い北米やヨーロッパでした。しかし、2011年になると状況が変わっていることが分かります。中国でも中所得者層がぐんと増え、今後はインドや他のアジア諸国でも同じことが起こると予測されます。つまり、日本企業にとって、中国をはじめとする途上国は明確に重要なマーケットとなりつつあるわけです。

■日本でトップシェアでも安心してはいけない。成長市場への進出が必須

あなたの会社がたとえ現在のところ日本市場でトップシェアだったとしても、そこで満足してはいけません。『2040年予測から見た世界経済の進捗度』というデータを見ると、日本は北米・西欧以上に伸びしろが乏しいことが明らかになっています。

海外比率のグラフ(2008年/文具)

海外比率のグラフ(2008年/文具)

海外比率のグラフ(2015年/文具)

海外比率のグラフ(2015年/文具)

日本の国内マーケットは人口・所得ともに一部の例外的な産業を除き、今後ほとんど成長する見込みがないのです。人口と一人当たりのGDP(国内総生産)に伸びしろがある国、特に成長著しい中国やインド、東南アジア諸国に進出することが日本企業には必要となる可能性が高いのです。

「近く訪れるその未来において、あなたの会社はどこで活動していたいのか。そして、その目標を達するために今何を取り組まなければならないのか、考えるべき時がきています。

■海外事業が日本企業の命運を分ける

次に、日本の主要企業がとった海外事業展開と企業価値(株式時価総額)の関連性についてみていきましょう。文具メーカーではパイロットがいち早く海外進出し、2004年から2009年までの間に時価総額を大幅にアップさせました。逆に国内トップクラスだったコクヨは企業価値を大きく下げる結果となりました。ベビー用品、生理用品、化粧品の分野でも、海外事業に力を入れた企業が業界内で企業価値を大きく伸ばす結果となっています。

(中編へ続く)http://www.nna.jp/articles/show/1518428


関連国・地域: 日本
関連業種: マクロ・統計・その他経済

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