国内ガスの供給拡大策導入 豪連邦・州政府エネ相が合意

オーストラリアの連邦・州政府は、19日に開催されたオーストラリア政府協議会(COAG)のエネルギー相会議で、ガスパイプラインを独占している企業に対し、国内ガス供給を拡大させるよう規制を導入することで一致した。また、電力料金の値上げ対策として、ニューサウスウェールズ(NSW)州と南オーストラリア(SA)州を結ぶ送電施設の建設を、2年以内に実現させることで合意した。

21日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューによれば、連邦と州政府の各エネルギー相は、パイプライン最大手APAグループや、中国大手送電会社の国家電網公司傘下のインフラ企業ジェメナを規制の対象とする見込み。2社はいかなる規制も、関連部門への投資を阻害すると反対している。

連邦政府のフライデンバーグ・エネルギー・環境相は、同会議の成果として「各州・準州のエネルギー相は、ガス市場の競争を高めるための包括的改革を実施することで一致した」と述べた。同会議はまた、ガス取引ハブの設置などを含めた、ガス市場の改革を検討する諮問委員会を発足させている。

エネルギー大手AGLエナジーは、ガス市場の透明性を高める市場改革やインフラ開発の促進を支持するとしている。

オーストラリア・エネルギー市場委員会(AMEC)は先に、ガス取引センターの2カ所設置とパイプライン所有者に余剰容量を開放させることを提案している。

■州間送電設備関連の認可を迅速化

電力会社トランスグリッドが、5億豪ドル(382億円)規模で計画しているNSW州~SA州間の新規送電施設の建設については、建設認可や環境認可を迅速に行うことで連邦と各州政府が合意した。NSW州政府は昨年、トランスグリッドの電力資産99年リース権を、アラブ首長国連邦のアブダビ投資庁(ADIA)が参加するコンソーシアムに売却している。

プライスウォーターハウスクーパース(PwC)の報告書によれば、同送電施設によりSA州の世帯が1年間に支払う電力料金が100豪ドル安くなるという。

■再生エネ発電の供給コストを明らかに

各州政府はまた、国内電力問題に関連し、発電量が増加している再生可能エネルギー発電について、石炭を燃料とする火力発電所の閉鎖により、国内の電力卸売りスポット市場である全国エネルギー・マーケット(NEM)への電力提供コストを明らかにするよう連邦政府から求められている。


関連国・地域: 中国オーストラリア中東
関連業種: 天然資源電力・ガス・水道金融・保険商業・サービス建設・不動産社会・事件政治

その他記事

すべての文頭を開く

テイクオフ:南極での任務を終えた観…(03/24)

南極での任務を終えた観測隊を乗せ、シドニーに寄港した観測船「しらせ」。その船上で行われたパーティーに…

続きを読む

豪進出日系企の43%、利益改善 ジェトロが調査(03/24)

オーストラリアに進出している日系企業のうち、今年の営業利益について前年より改善すると回答した企業が43…

続きを読む

豪政権、包括的法人減税案を棚上げに(03/24)

オーストラリアのターンブル政権は、全企業の法人税を一律25%に引き下げるとした包括的法人税減税の立法化…

続きを読む

豪の人口増加率、東京など主要都市上回る(03/24)

オーストラリアの主要都市の今後30年の人口増加率が、東京やモスクワなど世界の主要都市の増加率を上回る見…

続きを読む

〔政治スポットライト〕きょう豪中首相会談、RCEPなど討議(03/24)

中国の李克強首相は、22~26日に同国の首相としては過去11年間で初めてオーストラリアを訪問している。タ…

続きを読む

競争法改正案、中小企業に恩恵へ(03/24)

オーストラリアのモリソン財務相は23日、競争法の改正案を発表する。オーストラリア自由競争・消費者委員会…

続きを読む

東部州のガス不足、需要側にも責任(03/24)

オーストラリアの石油大手サントスのジョン・エリスフリント元最高経営責任者(CEO)はこのほど、東部州…

続きを読む

〔オセアニアン事件簿〕シドニーで暴風雨、3万3,000戸が停電(03/24)

オーストラリア・ニューサウスウェールズ(NSW)州シドニーで22日に暴風雨が発生し、住宅など3万3,0…

続きを読む

リオの前CEO、三井物産の社外取締役に(03/24)

三井物産は22日、同社の社外取締役に、英豪系資源大手リオ・ティントの最高経営責任者(CEO)を昨年退任…

続きを読む

中国通販大手、豪小売大手との提携に前向き(03/24)

中国のインターネット通販大手、京東(JD.com)のリチャード・リウ(劉強東)最高経営責任者(CEO)…

続きを読む

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社エヌ・エヌ・エーは一切の責任を負いません。

SNS公式アカウント

企画広告

出版物

各種ログイン