不動産・飲料大手フレーザー・アンド・ニーブ(F&N)のリー・シェンヤン会長をはじめとする同社取締役は28日、保有するF&N株をタイ酒造大手タイ・ビバレッジ(THBEV)に売却する意向を表明した。
同会長は株主に向けた書面の中で、同社財務アドバイザーであるJPモルガンが、タイ・ビバのジャルーン・シリワタナパクディ会長の関連企業TCCアセッツによる株式公開買付(TOB)提示額を「財務的に妥当」と評価したと説明。同会長を含めF&N株を直接保有する取締役4人がTCCの提案を受け入れると発表した。
TCCアセッツによる買収提示額は1株当たり9.55Sドル(約704円)。JPモルガンは、適正範囲を8.58Sドル~11.68Sドルと設定していた。
リー・シェンロン首相の弟でもある同会長は、F&Nの全14億4,073万株の0.012%に当たる18万株を保有している。また、同会長が受託人を務めるクワ・ショーティー財団も、保有する40万8,240株を売却する見通しという。
TOBの期限は2月4日。25日時点でTCCアセッツの取得済み株式と株主からの購入で合意した株式の比率は合わせて45.32%となり、TOB成立まで5%を切った。
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