放漫経営が明るみに出て注目されている国営ベトナム海運総公社（ビナラインズ）の上半期（１～６月）の赤字額が、昨年１年間の3.5倍に相当する１兆4,390億ドン（…

ベトナム

放漫経営が明るみに出て注目されている国営ベトナム海運総公社（ビナラインズ）の上半期（１～６月）の赤字額が、昨年１年間の3.5倍に相当する１兆4,390億ドン（6,892万米ドル、54億8,610万円）に上った。経営破綻（はたん）した国営ベトナム造船グループ（ビナシン）から赤字企業を引き受けたことも一因だ。23日付トイバオキンテー電子版などが報じた。
運輸省がこのほど発表したビナラインズの上半期業績と下半期（７～12月）事業計画によれば、本業に当たる海上貨物輸送量は上半期に1,530万トンで、今年の年間計画の40％の達成率にとどまり、前年同期に比べて15％減った。
港湾取扱貨物量は3,400万トンで、年間計画の48％に相当し、前年同期に比べて８％増えた。
上半期の総売上高は11兆6,140億ドンで、年間計画の44％で、前年同期に比べると３％減少した。
上半期のビナラインズの赤字は１兆4,390億ドンで、昨年の年間赤字（4,340億ドン）の3.5倍に上った。このうちビナシンからビナラインズ傘下に移行したビナシン遠洋運輸（ビナシンラインズ）とビエンドン運輸（ビスコ）の赤字が約7,000億ドンで半分近くを占めた。このほか、石油ガス運輸（ファルコン）、ベトナム海運（ボスコ）の赤字がそれぞれ2,670億ドンと1,030億ドンあった。
ビナラインズの赤字の背景には、海運市場の縮小や運賃の長期低下傾向があるという。
下半期には業績を回復させ、通年では海上貨物取扱量3,800万トン（1,520億トンキロ）、港湾取扱貨物量7,000万トン、総売上高26兆2,000億ドンを目指す。
ビナラインズは赤字削減の方法として、老朽船や運営が非効率な船の処分など保有船舶を整理して、財政を健全化するとともに、計画途中の新造船の案件を集中的に進めるとしている。

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