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タイ

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工場は子会社のシチズンマシナリーアジアが運営する。新棟の完成により、月産能力は従来の約100台から２倍の200台に拡大。建屋敷地面積は3,750平方メートル増え、計１万1,750平方メートルとなった。シチズンマシナリーミヤノの日本本社工場を超える、グループ最大規模の拠点になる。
東南アジア地域での需要拡大に対応するほか、昨年の洪水からの復興需要により、今年は1,400台の販売を目指す。昨年の販売実績は1,063台。洪水被害が響いて、当初目標を約10％下回った。
工場付近には浸水被害を受けたファクトリーランド工業団地などがあるが、同社は浸水を免れた。ただ、昨年10月には従業員らの自宅が浸水するなど操業困難になったため、生産を１週間停止。生産台数は通常時の100台から45台に落ち込んだ。
今後の水害対策について、シチズンマシナリーアジアの青木健樹社長は、ダム建設などで実績のある地場コンサルタント会社に調査を依頼したと明らかにした。敷地の高さ（海抜）や地盤の質などを正確に把握した上で、防水堤建設、地盤強化などを半年ほど掛けて実施する予定。5,000万～１億バーツ（約１億7,000万～２億5,300万円）の予算が必要になるとみている。
シチズンマシナリーミヤノは11年４月、シチズンホールディングスの連結子会社で工作機械メーカーのシチズンマシナリー（長野県御代田町）が、ミヤノ（福島県矢吹町）を吸収合併して設立した。海外では中国とベトナム、フィリピンにも工場を持つ。杉本健司代表取締役社長は、「タイは工作機械の生産拠点としてのみならず、市場として継続的な成長が続いている。今後さらに高付加価値製品のニーズが高まるとみており、タイ工場への生産移管を進める」と話した。
シチズンマシナリーミヤノはまた、１月に工作機械や産業機器などを専門とする大手商社の山善（大阪市西区）と合弁で、東南アジア市場における販売統括会社、シンコム・ミヤノ・アジア・セールスを設立。営業をスタートした。山善が51％、シチズンが49％を出資しており、資本金4,000万バーツ（約１億円）。13年度に売上高50億円を目指す。
シチズンマシナリーアジアは01年、旧シチズンマシナリーの工場として設立された。10年で約5,300台のＣＮＣ自動旋盤を生産し、約30％を東南アジア市場向けに販売した。現在の従業員数は約120人。

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