フィリピンに進出する米国企業のうち、８割以上が事業の拡大を計画している――。米国商工会議所と在シンガポール米国商工会議所が実施した調査で、このような結…

フィリピン

フィリピンに進出する米国企業のうち、８割以上が事業の拡大を計画している――。米国商工会議所と在シンガポール米国商工会議所が実施した調査で、このような結果が明らかになった。汚職やインフラ整備の遅れなどが懸念材料となっているものの、優秀な人材が確保できる点が高評価を得た。
「東南アジア諸国連合（ＡＳＥＡＮ）ビジネス・アウトルック」と称した同調査では、今年５月10日から６月10日にかけて、ＡＳＥＡＮ10カ国に進出する2,618社を対象にオンラインアンケートを実施。フィリピン国内では、在フィリピン米国商工会議所に加盟する237社のうち、39社が回答した。
フィリピンで回答した企業のうち、「事業拡大を計画している」と答えた企業が全体の82％に上り、「現状維持」（15％）との回答を大きく上回った。事業拡大の理由としては、「訓練された人材が確保できる」との回答が87％で最多。以下、「米国に対する強気なセンチメント（市場心理）」（79％）、「労働コストの低さ」（74％）、「安定した政治」（62％）などが続いた。
一方、フィリピン事業における懸念材料としては、汚職を挙げた企業の割合が59％と最も多かった。ただ、割合は昨年の73％から14ポイント低下した。
10カ国の各企業に、ＡＳＥＡＮの中のどの国で投資拡大を計画しているかを尋ねた質問では、フィリピンは29％にとどまり、インドネシア（49％）、ベトナム（43％）、タイ（40％）、ミャンマー（39％）、マレーシア（31％）を下回った。

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