フィリピンの財閥ティエン一族とシー一族のコンソーシアムが、カビテ州サングレーポイントのダニロ・アティエンザ空軍基地の再開発を政府に提案している。ニノイ…

フィリピン

フィリピンの財閥ティエン一族とシー一族のコンソーシアムが、カビテ州サングレーポイントのダニロ・アティエンザ空軍基地の再開発を政府に提案している。ニノイ・アキノ国際空港（ＮＡＩＡ）に代わる首都圏の新空港を建設する間に、補助的な空港として既存の空軍基地を活用する。事業費は10億ペソ（約23億円）で、既に今年８月、国家経済開発庁（ＮＥＤＡ）に計画案を提出している。
ティエン一族系オールアジア・リソーシズ・アンド・リクラメーション（ＡＲＲＣ）のエドムンド・リム副会長が９日、地元各紙に明らかにした。自家用機・社用機・スポーツ用航空機などのゼネラル・アビエーション（一般航空）や、格安航空会社（ＬＣＣ）が使用する空港に整備する。工期は１年以内を予定し、１時間当たり600人、１年間で180万人の利用を見込む。
ＡＲＲＣは先に、シー一族率いるＳＭグループの娯楽・不動産開発子会社ベル・コーポレーションと合弁事業契約を締結。最大500億米ドル（約５兆7,600億円）を投じて、サングレーポイントの沖合に広さ2,500ヘクタールの埋立地を造成し、ＮＡＩＡの代替となる新空港や港湾、複合開発地域などを開発する計画案を明らかにしていた。ダニロ・アティエンザ空軍基地の改修はその構想の一部となる。
リム副会長によると、ＡＲＲＣとベル・コーポレーションは、中国インフラ建設大手の中国交通建設（ＣＣＣＣ）と、新空港の開発事業に約200億米ドルを投資する覚書を結んでいる。
新空港の開発をめぐっては、国際協力機構（ＪＩＣＡ）もサングレーポイントを候補地の１つに推奨している。

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