岐路に立つ台湾原発 ~安全と成長のはざまで~
2011年の福島第1原発の事故は極めて大きな衝撃を台湾社会に与え、脱原発の声がかつてなく高まった。もともと安全性への疑問などから建設の遅延が続いていた第4原発は、建設の是非をめぐり8月にも住民投票が行われる見通しだ。ただ台湾はエネルギーの99%を輸入に頼っており、脱原発の動きが加速した場合は産業に大きな影響を与える可能性もある。日本と同じく周囲を海に囲まれたこの島では、原発をめぐってどのような議論が行われているのか。識者へのインタビューや、関連施設が置かれた地域からのリポートなどを通じて検証する。