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日本ウェルス香港銀行が開業、需要取り込み

新生銀行を筆頭株主として、日本と香港の企業計10社が出資する個人向け資産運用専門銀行、日本ウェルス香港銀行(NWB)がきょう11日、香港で開業する。香港での銀行設立は51年ぶり。日本水準のサービスを武器に、需要の高まる日本人や香港富裕層の資産運用需要の囲い込みを狙う。

NWBは、新生銀行やマネックスグループ、プライベート・エクイティ投資会社ADキャピタル、香港の上場資産運用会社コンボイファイナンシャル、東急リバブルなど日本と香港の企業計10社が共同出資した持ち株会社OJBCの全額出資子会社となる。各社の出資比率は新生銀行が50%、マネックスグループとADキャピタル、コンボイファイナンシャルがそれぞれ9.96%、東急リバブルが4.11%など。NWBの資本金は2億8,600万HKドル(約44億円)。新生銀行が50%の議決権を持つ。従業員数は約40人。

今年4月初めに香港金融管理局(HKMA)から銀行業務の免許を取得した。まず定期預金口座の開設や保険商品の販売代理などから始め、香港証券先物委員会(SFC)からの証券免許発給を待って、夏前にも本格的に営業を開始する計画だ。

■言葉の壁克服へ

開業に先駆けて取材に答えたNWBの長谷川建一・取締役兼最高執行責任者(COO)は「香港の銀行では、英語か中国語が話せないと口座開設が難しいなどの問題があり、言葉の壁を感じる日本人も少なくないことから、日本人向けにサービスを行う銀行の設立を決めた」と説明。海外に拠点を持つ邦銀は、現地に進出する日本企業向け業務が中心で、個人向けに資産運用事業を手掛けるのは珍しい。アジアで最大の金融市場であり、地理的に日本から非常に近いことなども香港で銀行を新設する上での決め手となった。

主なターゲットは香港や日本国内に住む日本人と、日本の不動産購入などに関心のある香港の富裕層。日本国内では2011年の東日本大震災以降、海外での資産運用を考える人が増えているほか、香港では不動産価格が高騰する中、円安で割安感が高まっている日本の不動産物件に投資家の関心が集まっている。香港を通じて世界に投資したいと考える中国本土の富裕層も視野に入れる。

■5年で資産4千億円が目標

強みは日本水準のきめ細やかなサービス。日本人約20人が在籍し、尖沙咀の高級ホテル、ザ・ペニンシュラ香港に隣接するオフィスタワーという好立地な場所で、日本語での対面式サービスや電話取引を行う。

香港人にとっては日本とのネットワークが武器となる。持ち株会社には東急リバブルが出資していることから、日本の不動産購入時にクロスボーダーローンが組めないなどの悩みを抱える香港人に、ワンストップサービスが提供できるという。

定期預金口座への最低預入額は100万HKドルからで、数千万から数億円の運用を考える人がターゲットになる見通し。顧客数は最初の1年で約4,000人、預かり資産は2020年末までの5年間で4,000億円が目標。長谷川取締役は「銀行という受け皿としてサービスをきちっと提供したい」と意気込みを示した。<香港>


関連国・地域: 中国香港日本
関連業種: 金融マクロ・統計・その他経済

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