通信量「無制限」をうたい文句にしたプランに加入しているにもかかわらず、スマートフォン(多機能携帯電話)の利用者がサービスを一時的に利用できなくなったり、インターネットへの接続時にデータの転送速度が遅くなったりしている問題で、電気通信管理局(OFTA)は9日、新たにガイドラインを発表し、通信キャリアに対して、契約内容の透明性を高めるよう求めた。10日付サウスチャイナ・モーニングポストが伝えた。
問題の背景にはできるだけ多くの加入者に適切なサービスを提供するため、各通信キャリアが無制限プランの加入者にも「フェアユーズポリシー(FUP)」と呼ばれる制限を課していることがある。FUPは頻繁に画像ファイルをダウンロードするなど、通信量の特に多い加入者の通信速度を意図的に低下させたり、ピーク時にネットワーク全体の通信量を抑制したりする仕組みで、これまでは具体的にどのような措置が講じられているかが明らかにされていなかった。
来年2月に予定される新ガイドラインの導入後、各通信キャリアは広告や契約書を通じて通信量の制限に関する情報を全面的に公開するか、無制限プランの加入者をFUPの対象から除外するかの選択を迫られることになる。また特定の加入者に対するサービスの一時停止については完全に禁止される。違反した通信キャリアには20万~100万HKドル(約200万~1,000万円)の罰金が科される見通しで、悪質な場合には事業免許が一時的に停止される可能性もある。
<香港>
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