コモンウェルス銀行(CBA)が15日発表した2011/12年度(11年7月~12年6月)決算は、現金利益が前年度比4%増の71億1,300万豪ドル(約5,912億円)に達し、豪州の銀行としては過去最高を記録した。純利益は同11%増の70億9,000万豪ドル、売上高は同2%増の472億豪ドルだった。16日付オーストラリアンが伝えた。
ナレブ最高経営責任者(CEO)は、2年間低迷していた企業と消費者の借り入れ需要が回復し始めていると指摘。法人向け融資が約4%、住宅ローン残高が約5%、それぞれ成長したと説明した。
だが、競合大手との市場競争の激化で、利ざやは圧縮されており、通期の純資金利ざやは2.09%と3ベーシスポイント、下半期は2.06%と6ベーシスポイント、それぞれ低下した。
CBAは昨年度、コスト圧縮策の一環として約900人の人員を削減したが、同CEOは今年度中の海外への業務移管の計画はないとしている。
アグロ・インベストメントのホール取締役は、CBAの自己資本利益率(ROE)が前年度の19.5%から18.6%に低下していることから、国際的な新銀行資本規制の導入によってプレッシャーを受けることになると指摘している。
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