ハノイ市は自動車登録料、燃料税、駐車料金を引き上げる計画だ。同時に自動車の新規登録を制限する。市内を走行する自家用車の増加を抑制する狙いだ。16日付ベトナムネットが報じた。
ハノイ市人民委員会は先週、「2030年までのハノイ市運輸計画」を承認。公共交通機関の開発に注力し、20年までに公共交通機関の輸送分担率を全体の35%、30年までに50%にする目標が盛り込まれた。現在、公共交通機関の輸送分担率は10%という。
20年までに同市は地下鉄、都市鉄道、高速バス輸送システム(BRT)の開発に力を入れる方針。またラッシュ時に対応するため、12席以上の大型車両向けの専用レーンも導入するとしている。
公共交通機関を整備する一方、自家用車の数を減らすため、運転免許証の取得制限に加え、自動車登録料や燃料税、駐車料金、高速料金などを引き上げる方針だ。
また年間の自動車の新規登録数を制限する。現在、ハノイ市で登録されている車両のうち四輪車の割合は2.5%だが、20年にはこれを8%、二輪車を55%にする。
ハノイ市は30年までに市街地の18~20%を輸送網として開発する計画。6~8車線の高速道路を9本設置するほか、既存の幹線道路を4~6車線に拡幅する。さらに高架道路を建設し、9つの都市鉄道システムや、市の中心部と衛星都市を結ぶ鉄道網を整備する。鉄道プロジェクト向けの300億米ドル(約2兆3,660億円)を含めて、計画全体で計500億米ドルがかかる見通しで、政府開発援助(ODA)、民間部門、中央政府予算などから資金を調達するとしている。
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