ジャカルタの学校で対面授業が再開し、娘が通う高校では全校生徒が参加する学年末行事が開かれた。日本でいえば運動会と文化祭が一緒になったような数日続くイベントで、コロナ下の2年前に入学して以来、初めての大規模行事だ。
最終日には、女子生徒は民族衣装「クバヤ」に、バティックの腰布を巻く正装をしてくるよう指示された。伝統衣装の「着物」を身にまとう機会が少なく、自分で着付けもできない人が多い日本とは違い、ここでは民族衣装は身近な存在だ。
学校からの指示は「黒色の靴を着用すること」。民族衣装に通学用のズック靴? 「伝統」の重しが頭から離れられない日本人には、ちぐはぐ感が拭えない。だが通学時間になって、安全のためかと合点がいった。娘は腰に布を巻いた姿でバイクタクシーの後部座席にまたがり、さっそうと街を駆け抜けていった。(麻)
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