フランスの海運大手CMA・CGMとシンガポール海事港湾庁(MPA)は、海運業の脱炭素化に向けた低炭素燃料の利用やグリーンテクノロジーの開発などで協力する。
両者は22日に覚書を締結。合成燃料の「eメタノール」や「eメタン」、バイオ燃料などの低炭素・ゼロ炭素燃料の商船への利用や、炭素回収技術の開発、海運業のデジタル化、労働力の強化などで合意した。
CMA・CGMは、eメタンに対応した液化天然ガス(LNG)燃料船10隻とメタノール燃料船6隻を発注しており、うちLNG燃料船3隻をシンガポール船籍として登録する計画。現在保有するeメタン対応の船舶は29隻で、26年までに77隻に増やす予定だ。
ロドルフ・サーデ会長兼最高経営責任者(CEO)は、「脱炭素化やデジタル化、技術革新は世界の海運業界が戦略的に取り組んでいる優先事項になる」と指摘。シンガポールは同社のグローバルネットワークにおいて重要な位置付けにあると付け加えた。
海事港湾庁のクア・レイフーン長官は、「CMA・CGMとの連携が、シンガポールの海運業界のニーズへの対応、海運従事者の能力開発、海洋技術開発の強化に貢献すると確信している」と述べた。
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