カンボジア民間航空局(SSCA)は、20日に予定されている岸田文雄首相のカンボジア訪問が日本との直行便再開につながることに期待を示した。カンボジアは以前から、日本に対して国際便の運航再開を繰り返し要求していた。プノンペン・ポスト(電子版)などが14日に伝えた。
民間航空局の報道官は14日、日本との間で直行便の再開について2021年12月に暫定合意したが、カンボジア側の要求にもかかわらず、まだ実現してしていないとコメント。「岸田首相の来訪が、運航再開のきっかけになる」ことに期待感を表明した。
報道官は、航空需要の減少や日本の厳格な新型コロナウイルス感染対策が再開遅延につながっていると指摘。カンボジアが21年末から国際線の全面再開に踏み切ったことなどを考慮すると、日本側も同様の措置を講じる可能性も高いとの見方を示した。
カンボジア旅行代理店協会(CATA)のホー・バンディ顧問も、多くの企業が日本との直行便の運航再開を要望していると述べ、政府の交渉を注視している。
■自衛隊が来訪
海上自衛隊は、カンボジア海軍との友好親善を図り、相互理解を深めるため、カンボジアに一部隊を派遣した。派遣したのは、第1掃海隊司令の野口泰志1等海佐が率いる「インド太平洋・中東方面派遣(IMED21)部隊」の掃海母艦「うらが」と掃海艦「ひらど」。部隊は15日、南部シアヌークビル港に到着し、カンボジア海軍と親善訓練を実施し、日本の国連平和維持活動(PKO)30周年を祝福する式典に出席した。
クメール・タイムズ(電子版)によると、同式典にはティア・バン副首相兼国防相や三上正裕駐カンボジア日本大使らが参列。ティア・バン氏は「自衛隊が実施したPKO活動に感謝している」と述べた。
日本政府は1992年、カンボジアでの停戦監視などのPKO活動に自衛隊を派遣した。カンボジアは自衛隊にとって、最初のPKO対象国だった。
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