シンガポールの政府系不動産開発会社キャピタランドの不動産開発部門キャピタランド・デベロップメントは20日、ベトナム・ハノイの高級オフィスビルを7億5,100万Sドル(約638億円)で売却したと発表した。ビルを保有するファンドの出口戦略の一環となる。売却先は明らかにしていない。
売却したビルは「キャピタル・プレース」。キャピタランドがハノイで初めて開発を手掛けたオフィスビルで2020年に開業。中心部バディン区にあり、37階建てのビル2棟から成る。キャピタランドがベトナムで設立した商業不動産向け投資ファンド「キャピタランド・ベトナム・コマーシャル・バリューアディッド・ファンド(CVCVF)」が保有していた。
同ファンドは、キャピタランド・デベロップメントと、シンガポールのMEAコマーシャル・ホールディングスが折半で運用資金を拠出した。今回の売却が完了次第、閉鎖する。最終的にハードルレート(投資に対する最低限の利回り)の約3倍の利回りを達成する見込みという。
キャピタランド・デベロップメント(ベトナム)のロナルド・テイ最高経営責任者(CEO)は、「開発物件を価値の高い不動産として売却することができた」と述べた。今後の新規開発事業に売却益を活用したいと付け加えた。
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