2021年のインドは新型コロナウイルスの第2波に襲われた。西部のマハラシュトラ州で確認された変異株「デルタ株」は、4月から5月にかけて全国で爆発的に広がり、1日当たりの新規感染者数は40万人を超えた。
第2波の中でも政府は厳しい活動制限は取らなかった。全土封鎖を導入して社会と経済の混乱を招いた昨年の教訓から、感染対策の規制は地域政府に任せ、ワクチンの接種を急いだ。経済活動は感染爆発が落ち着いた6月から段階的に再開。7~9月期の実質国内総生産(GDP)の実額は、コロナ流行前の19年同期の水準を上回った。ただ、サービス業が堅調な回復を示す一方で、自動車や電子機器業界は世界的な半導体不足に悩まされ続けた。
12月下旬の段階でワクチン接種を1回受けた人は人口の6割、2回受けた人は4割。第2波の時のような急速な感染拡大は抑えられているものの、新たな脅威である変異株「オミクロン株」への感染は既に各地で確認されており、インドは感染対策を再び強化しながら新たな年を迎えることになる。
【第1位】ワクチン接種始まるも感染爆発、1日40万人
【第2位】経済回復進む、7~9月GDPはコロナ前超え
【第3位】半導体不足で車業界に打撃
【第4位】国産化振興策に日系参画、車にも期待
【第5位】フォード生産終了、完成車撤退は5年で5社に
【第6位】進む電動車開発、地場による投入加速
【第7位】石炭不足が深刻化、製造業にも影響
【第8位】対印投資が熱帯びる、ユニコーン続出
【第9位】赤字のエアインディア、ついに民営化
【第10位】日系大手、内需拡大見据え進出
【番外編】外国人観光客の受け入れ再開
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