昨年から学生らが中心となって続けている反体制デモが、このところ沈静化している。今でも続いてはいるが、以前ほど話題にならなくなり、参加者もめっきり減った。新型コロナの再流行を受けて、バンコクが最も感染リスクの高い地域に指定されたことが一因であることは間違いないが、原因はそれだけではないだろう。
デモに参加してきた人たちからは、終わりの見えない戦いに嘆きが漏れる。反体制派は、プラユット首相の辞任や憲法改正、王室改革などを求めてデモを繰り返してきたが、平行線をたどっている。反体制派の人たちにもそれぞれの生活があり、学校や会社を休んでデモに参加し続けるわけにはいかない。
反体制デモは一時的なブームではなく、このまま終わるとは思わない。より良い社会を求める反体制派の思いは変わらないが、皆一日一日を生きていくのに必死なのだ。(バ)
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