行政院、大型尾牙の実施を取りやめ

台湾行政院（内閣）はこのほど、同院全体での大型の「尾牙（旧暦の忘年会）」を実施しないことを決めた。海外で新型コロナウイルス感染症のまん延が深刻化していることに配慮した。部署ごとの小規模な実施は認める。５日付中国時報が伝えた。

蘇貞昌・行政院長（首相）は「海外の感染状況に加え、昨年末に域内症例が発生したことを考慮した。特に食事の際はマスクが着用できないため、不安がある」と説明した。

財政部（財務省）や政府系銀行などはかねて行っていた大型尾牙を部署ごとの食事会に切り替える。労働部（労働省）や経済部（経済産業省）、内政部（内政省）、科技部（科学技術省）などは近年大型の尾牙を行っていなかったが、今年は実施単位をさらに小さくし、20人以下で行う見通し。

経済部統計処の黄偉傑副処長は、「行政院の決定に伴い、各企業などでも大型の尾牙を小規模な食事会に切り替える動きが加速する。中小レストランは恩恵を受けるが、一方で大型飲食業者の尾牙の売上高は前年を下回る」と予測した。