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NSW州がVICからの入境禁止、罰金も

オーストラリアのビクトリア(VIC)州メルボルンで新型コロナウイルスの感染が再び拡大していることを受け、ニューサウスウェールズ(NSW)州政府はきょう2日から、VIC州の感染拡大地域の住民の入境を禁止した。違反した場合、1万1,000豪ドル(約82万円)の罰金か6カ月の懲役が科される。一方連邦政府のモリソン首相は、VIC州との州境閉鎖を続ける州を批判。7月末までに経済を完全に再開するという共通の目標を前に、各政府の間で溝が深まっている。

VIC州政府は1日深夜から、感染者が多いブロードメドウズなど36地域(10の郵便番号地区)のロックダウン(都市封鎖)を開始。同地域に追加で12カ所の検査所を設置し、検査数を引き上げるとしている。

NSW州政府は、メルボルンの感染拡大地域から帰還する州民については、自宅での14日間の自主隔離を要請する。同州は1日から、レストランなどの入店人数制限を撤廃する(4平方メートル当たりに1人の社会的距離は維持)など新型コロナ関連規制をさらに緩和しており、州内の経済を動かす一方でVIC州の動向を注視する方針だ。

■VICホテル隔離制度に問題

VIC州での感染拡大の要因には、海外からの帰国者に対するホテルでの隔離制度に問題があり、スタッフが感染抑制のためのルールを破ったことがあるという。

VIC州政府は現在隔離制度を見直しており、今後2週間は国際線の着陸を認めない。

一方、感染が拡大している地域では、新型コロナの検査を拒否する住民もおり、モリソン首相は罰金制度の導入もあり得るとした。

同州の1日の新規感染者数は73人となり、市中感染の増加率としては記録的な高さとなっている。

■「VIC州全住民の拒否は意味無し」

一方、クイーンズランド(QLD)州、南オーストラリア州、西オーストラリア州は、VIC州との州境開放を拒否。北部準州(NT)は、州境を開放した上で、感染拡大地域からの訪問者のみ強制的に隔離する制度をとっている。

モリソン首相は「VIC州の全住民の訪問を拒否するのは意味がない。NTを見習うべき」と主張。「われわれは新型コロナと共存しながら経済を動かさなければならない。進んでは立ち止まる、を繰り返すことはできない」と述べた。

ただ、QLD州政府のパラシェイ首相は「各州に対しけんかを売るような行為は新型コロナへの対応を弱体化させるだけだ」として、モリソン首相を非難。これまで新型コロナ対策において成功を収めてきた連邦政府と各州・準州・特別区の首長との連絡会議「ナショナル・キャビネット」の中で、亀裂が生まれているようだ。


関連国・地域: オーストラリア
関連業種: マクロ・統計・その他経済社会・事件

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