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コロナ治療用代替薬、研究・生産活発化

台湾政府は、新型コロナウイルス感染症向けの代替治療薬の生産に向けた動きを活発化している。新型コロナウイルスのワクチンや新薬がまだなく、導入に時間がかかることを踏まえ、既存薬の確保に乗り出すことで感染拡大に備える考えだ。

台湾衛生福利部(衛生省)によると、台湾の新型コロナウイルス向け代替治療薬の研究開発(R&D)では、政府系研究機関の国家衛生研究院(国衛院)と中央研究院(中研院)が抗ウイルス薬「レムデシビル」、経済部(経済産業省)傘下の生物技術開発中心(DCB、生技中心)が日本でインフルエンザ薬“アビガン”として知られる「ファビピラビル」の合成にそれぞれ成功している。

レムデシビルとファビピラビルは、日本でも新型コロナウイルス感染症の治療に応用できると注目を集めている。ファビピラビルは、富士フイルムホールディングス(HD)傘下の富士フイルム富山化学(東京都中央区)が開発した。

衛生福利部食品薬物管理署(食薬署)は先月末までに、レムデシビルの輸入を認可。早ければ1,000人分のレムデシビルが7月末までに台湾に到着する見通しだ。

台湾政府は、抗マラリア薬「キニーネ」を域内で向こう数カ月内に1,500万錠生産する計画。蔡英文総統は、「キニーネが新型コロナウイルスの軽症患者の治療に役立つ」と説明している。

一方、林口長庚紀念医院(桃園市、林口長庚医院)ウイルス検査センターの主任を務める施信如博士は、既存薬の応用について慎重な見方。「本来新型コロナウイルスを対象として開発されたものではない。実際の有効性があまり高くない可能性はある」といい、現状では既存薬を用いながらも、新型コロナウイルスの抗体を元に新薬のR&Dを進める必要性を強調する。

施博士のチームは既に、新型コロナウイルス感染症の治療薬開発に向けて、有効な抗体の特定に成功。今後は株細胞が繰り返し複製できるかを調べた上で量産を進める計画。約10カ月後の臨床試験完了を見込む。

■ワクチンは最短今年12月か

台湾企業によるワクチン開発は進みつつある。

行政院(内閣)新型コロナウイルス防疫会議・ワクチンチームの蘇益仁氏は先月末、“ある台湾企業”が7月にも新型コロナウイルスのワクチンに関する第1相(フェーズ1)臨床試験を開始すると明らかにした。早ければ12月にも緊急生産を始め、医療関係者などに接種するという。企業名は公表していない。

台湾衛生福利部の中央流行疫情指揮中心は3日、政府系研究機関の国家衛生研究院(国衛院)と中央研究院(中研院)、民間バイオ企業を含む研究チームが、早ければ今秋に臨床試験を開始し、来年4~5月に量産を開始すると発表した。まず100万本を生産し、医療関係者に提供すると説明した。

台湾のワクチン大手、国光生物科技(アディミューン)は先月、自社開発した新型コロナウイルスのワクチンについて、8月に臨床試験を開始し、早ければ来年第3四半期(7~9月)にも量産を開始するとの見通しを示していた。

同業の高端疫苗生物製剤(メディジェン・ワクチン・バイオロジクス)も、米国立衛生研究所(NIH)からワクチン候補の提供を受けて、新型コロナウイルスのワクチンの開発を進めており、下半期(7~12月)にも臨床試験を開始する計画を明らかにしている。


関連国・地域: 台湾
関連業種: 医療・医薬品マクロ・統計・その他経済社会・事件

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