「いま日本への小包は届きませんよ」。手持ちのマスクに余裕があったので日本の両親らに送ろうかと思い、郵便局へ行った。ただ局員の対応はつれなく「到着は３カ月後かもっと先」「届かず戻ってくるかもしれないし、紛失するかもしれない」と引き受けに難色を示す。リスクを承知で送ってみようかとも考えたが、貴重なマスクを浪費するわけにもいかず、結局発送はあきらめた。
マスクに余裕があるのは、２月に日本から上海へ戻ってくる前に土産としてたくさんもらったから。直接付き合いのない家族の職場の人からも、「流行地の中国へ行くのだから」とわずかではあったがマスクをもらった。
最近になり、中国の地方政府や大手企業から、過去の支援のお返しで日本にマスクを贈る動きがさかんに伝えられている。だが個人の小さな思いはなかなか日本に届けることができない。（翠）
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